死ぬまで生きる ランキン・タクシー
死ぬまで生きる。
ランキン・タクシー(55歳)が2008年に世に問うニューアルバム。
音楽的には、レゲエのダンスホールやルーツとも離れた島の音楽や古いロックを思わせる楽器の使い方が多彩で面白い(って、素人のたわごとなので、鵜呑みにせずに自分で買って確かめろ)。今回もまたソンマンの前に立ちはだかる壁を作った(かな)。
リリックも多彩で、今回はソーシャルが盛りだくさん。国内、海外を問わず力で人をねじ伏せようとするものへの反発心を忘れない。
とにかく、楽曲もリリックも反則技満載。ルーツでもダンスホールでもない、ランキン・タクシーというジャンルといってもいいかもしれない。聴き込んで欲しい。
タイトルの後ろについた[S]はリリックジャンル(俺基準)。説明は文末
●Intro お父さんは変化球投手 feat.実の娘2[E]
アミシャツ魂に続いて実の娘さん(2号)が登場。楽しい掛け合いを聞かせてくれる。
「売れればいいね」と言ってはいるが、売れるための曲作りなんか絶対にしてないだろ、このオヤジは。人畜無害なリリックと素人受けのいいリディムでランキング上位を目指すようなことをしないのがランキンだから。
●One Love Punch[R]
レゲエというより他の島の音楽風。ホーンセクションとリフレインが印象的。
楽しいPVが YouTube にあるのでクリック!One Love Punch!
●ギミサム・スレンテン[R]
エレクトリックギターのスレンテンがメインテーマ。キーボードの使い方が懐かしめのロックを思わせる、マニアックな一品?
●職質246[S]
古いヒット曲へのトリビュート。リリックが面白くて音楽に集中しにくいかもしれないが、ホーンセクションとベースがビシビシ効いてるところを聴き逃すな。
Overheat のインタビューで次にやりたいと言っていた曲がこれか。Youtube で近いものを見つけたのでチェケラReturn Of Django Upsetters。
関西人なんで246で職質されたことはないけど、駅からの帰り道で飲酒検問は何度かあった(もちろん飲んでない)。暗いときに懐中電灯で顔を照らされるとむかつく。それに、一度だって警官から身分証明書を提示されたことがないぞ。マスメディアでは流れないであろう一品なので買って聴け。
●非暴力で行けるかい?[S]
リフレインの女性コーラスが演歌っぽいと感じるのは俺だけかな。ランキンの声の出し方やアレンジも演歌っぽいと思ったが。
悪者を批判してご満悦の野党的視点ではないのがランキンだ。その言葉は聴いている俺たちやランキン自身にも反省を迫る。
●Interlude:ワン[S]
●バグダッドからの手紙[S]
スチールギターやバイオリンのメロディが切ない。特に、バイオリンの使い方がヤバイ。
リリックはイラクに派遣された兵士の視線。ファルージャと併せて聴きたい。
そんな事を書いていたらこんな報道が小さくあった。米兵が死んでも日本では記事にならないがな・・・
-米兵誤射でイラク人少女が死亡
-http://www.asahi.com/international/...
-切り出し時刻:08.3.14 6:40:35 AM
- イラク駐留米軍は13日、中部ディヤラ州で12日、米兵の
-誤射によってイラク人の少女1人が死亡したと発表した。米
-軍によると、パトロール中の兵士が不審な動きをする女性を
-見つけ、警告のため土嚢(どのう)に向けて発砲したところ、
-背後にいた少女に当たったという。
第一次世界大戦のヴェルダン要塞の塹壕戦を両軍の兵士の視線で描いたドキュメンタリーを思い出す。
CNNにはほぼ毎日「イラクでXX人が死んだ」という記事がある。アメリカ国内では、サブプライムローンや選挙戦におおわらわでイラク(世界中の紛争地帯)に行っている兵士の死亡者数は警察署の前にある交通事故数の電光掲示板に表示される数字くらいの意味しかないのだろう。日本では芸能人のゴシップよりも小さな扱いでしかない。
●Catch & Release[L]
「これもまた、演歌っぽい」というと怒られるかな。切ないボーカルが泣かせる。アコースティックギターにピアノ、コーラス。まったく一筋縄ではいきやしない。
網シャツ魂のアウトロで次回作にと紹介していた、2年間暖めて熟成した完成度の高い曲(?)
しかし、泳いでおいでなんて言えるのは余裕のある恋愛上級者だけだよ。つーか、キャッチできねえよ orz...
●Crazy Heart[D]
ダンスホール的なノリで文字数の多いリリックを投げ込んでくる。いきなりのエレクトリックギターのソロが印象的。
自転車事故以来開拓してきたリハビリネタ。今もこのジャンルでは独壇場だ(追随する奴がいないともいうが)。今回はHeart、ハートといっても「心」じゃなくて「心臓」だ。この心境を理解できる奴は多くないだろう。俺はわかるが(w
とにかく、おだいじになさってください。これからもアルバムを作る度に新しいアイデアを盛り込んで、立ちはだかってもらいたい。
●反則Interlude:男の哀愁 feat.Nodatin[D]
ブルースギターを聴くとは思わなかった。シャレの利いた一曲だが、ブルースはロックにもレゲエにも影響を及ぼしたルーツの一つだと思わせられる。
Nodatinがギターでランキンと会話するところも楽しい。
●悲しき工作員[S]
しょっぱなからギターが泣きまくり。演歌というか民謡っぽいメロディに叙情派ポップスを思い出すかもしれないが、そんな簡単なものではない。キーボードソロやぶっといベースで盛り上げる。
リリックはどこかの国の工作員。どこに目を向けても、しわ寄せを食っている無名の個人の視線を失わない。
●Interlude:多麻連者とは・・・[E]
●人身事故[D]
シンセサイザーのメロディが映画のように盛り上げる。
日常茶飯事のようになってしまった、「XX駅で人身事故」というアナウンスから始まるカタストロフィーをコミカルに描く。
●オドロ[R]
Hemo & Moofire がプロデュースしたドラムンベース(?)が気持ち悪楽しい曲(w
リディムトラックのパラノイアックな打ち込みはヘモムーの真骨頂か(?)ダブプレートにしてクラッシュで使う気か(w
リリックはレゲエ賛歌。パーティーが終わって朝の一部が入ってたり、クラブ通いの皆さん向けか。
●ヤセガマン[L]
剛速球の直線的リディムで威勢がいい。
でも、リリックは失恋なんだぜ。いつまで失恋する気だこのおっさんは(w
●Interlude:渚の逆ナン[L]
なんかむかつく・・・(^^;
●Daydream Believer feat.MOOMIN[L]
MOOMIN とランキンのタッグがなつかしの青春ポップスを料理する。このアルバム唯一のシンガー絡み。軽音楽部っぽい軽いホーンセクションが心地いい。チェンジアップ気味な軽さも全て計算ずく。
マスコミの皆さんも安心してオンエアできるので、よろしく。
●アニキ~[R]
なんで、Let's go Rockers に入ってるのに何でまた入ってるんかなと思ったら、Rude fish Music 3 と Di VIBES Japanese Reggae Selection 2007 (一部)に入ってるだけだった。
リリックジャンル
S:ソーシャル、社会の不正や矛盾を突く
D:ランキンの日常
L:恋愛系
R:レゲエ賛歌
E:ノンジャンル
- 商品名: 死ぬまで生きる
-
参考価格:
¥2,940 - Amazon 最安価格: ¥2,729
- アーティスト: RANKIN TAXI, MOOMIN, 実の娘2号,
- レーベル: エイベックス・エンタテインメント
- 発売日: 2008-02-27
-
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- 2008/03/19登録
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