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暮しの手帖 (クラシノテチョウ)

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暮しの手帖がすきです。
去年友だちにすすめられて以来の愛読で
日も浅く、まだまだ初心者ですけれど、
すっかりファンです。
最初に読んだ時、これは希有だなと
思ったのでした。
地に足ついた、知恵のある、
愛らしい情報を、時に誠実な厳しさで
届けようとする姿勢。
与えるだけでなく、読者の知恵も借りようという姿勢。
暮らすための情報誌はやはり、
あまり頭でっかちでも困るし、
現実離れしたステキさだけでも困ります。
けれど、頭がないのも、ステキがないのもいけません。
暮しの手帖では、その二つのバランスが取れていました。

もうひとついいなと思ったのは、
縛られていない、風通しのよい誌面。
企業の話を聞くよりも、読者の話を聞く姿勢。
それはきっと、広告がないからでしょう。
これは、初代編集長花森さんのこだわりであったようです。
雑誌というのは、販売利益と広告収入で
成り立っているのが普通です。
特に、企業の新商品やイベントの広告を載せることで
入る収入は、ずいぶん大きな支えだそうです。
ところが、暮しの手帖には、広告ページがありません。
雑誌の売り上げだけで今まで存続して来たという、
未だかつてない商業誌なのです。
ほんとうは、とってもほしい広告収入。
でももらってしまうと、消費者の目線を保てなくなる。
正直に、いい商品を名指しし、
わるい商品を批評することができなくなる。
だから花森編集長は、お菓子の差し入れすら断りました。
当時は、主婦層に圧倒的な影響力を持ち、
ここでダメ出しされるということは、
商品の死活問題に等しかった。
買収できない編集長は、さぞかし煙たかったでしょうねぇ。
ほんとうの編集長は、情にもろく、
つい肩入れしてしまう人情家だったようで、
だからこそ厳しく、企業との距離を保つことを
自分に課したそうです。
仲良くなれば、きっと手心を加えたくなる。
厳しい目線がなくなると、企業も努力をしなくなり、
けっきょく消費者のためにならないのだ、と。
情報を与えるだけでなく、
それを勝ち取るために闘うという、その立ち位置。
新しい編集長(なんと、だいすきなカウブックスの
オーナー、松浦さん!)になっても、それは変わりません。
やはりとっても、希有な雑誌です。

心しずかなよい生活とは、自分が組み立てるものなのだ。
そういう意識を忘れてはいけないように思います。
物事を選び、疑問を感じ、探求する姿勢を持つこと。
よい暮しを組み立てるため、そういう基盤は必要不可欠です。
つまり暮しとは、穏やかさと平和を勝ち取る
闘いなのかもしれません。
ただ待っているだけでは中身の充実しない、
しずかで、誇り高い闘いです。
その上に成り立った平穏な暮しこそ、うつくしいと思います。

※自分のサイトより転載しました
※写真は早春号の表紙。本日、最新号が発売しています。

暮しの手帖

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ヤギ ヤギ子画像 投稿者:
ヤギ ヤギ子
  • 2008/03/25登録
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