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さかのうえのくも

坂の上の雲

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旅順の攻略に手を焼いている乃木軍に、児玉源太郎が出かけていって、周囲にいる参謀や、技術将校の反対を押し切って砲台を動かし203高地を陥落させるシーンが5巻にある。このエピソードは司馬の創作であるというような記述もあるのだけど、創作であるか史実であるかはこの際関係ないので特に問わない。

ここで、司馬が児玉に言わせる「諸君は昨日の専門家であるかもしれない、ただし明日の専門家ではない」というくだりがある。これは、乃木の司令部にいる、砲兵の専門家たちが、だれも児玉のアイディアについて、特に検討もしないでそれは不可能ですと答えたことに憤慨した、児玉が放つ言葉である。

本当の専門家であるのであれば、自分が扱っている事柄の長所や欠点、その歴史的な利用法も踏まえた上で、目の前の新しい問題については、昔ながらの方法が余り効果的でないことが明らかになった以上は、新しい方法にも果敢にチャレンジするべきであるという、司馬の意見なのだろうけど、これは自分にも良く当てはまるようで、注意しないといけないなあと思う。

砲術でも学問でも、専門分野として成り立つ以上は、過去の歴史的な経過との連関が重要であることは違いないのであるけれども、それに拘泥しては、それ以上の発展を諦めることになってしまう。

それにしても、明治の人は熱い。日本を取り巻く時代性もあったけれども、閉塞した江戸の体制が壊れて、社会の流動性が非常に大きくなった時代だからか、一癖もふた癖もある人間が沢山登場する。

坂の上の雲

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投稿者:
masabu
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  • 2008/03/31更新
  • 2008/03/31登録
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坂の上の雲から黄禍論へ

  • 翻訳blog | Tracked: 09.11.17 11:54 am

 我が國の發展が世界に及ぼした影響の尤も顯著なるものの一つは、アジア人の覺醒を促

司馬遼太郎: 坂の上の雲5

  • 時代小説県歴史小説村 | Tracked: 08.5.5 10:40 am

【覚書】★★★★★★★★★★ 文庫第五巻。 ここでは思考の硬直性というのがいかに恐いかを知らされる。それが人命を預かる立場にあるものを襲った時の悲惨というものが、どのような結果と...

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