TNM特集陳列「蘭亭序」
中国の書家、王羲之(おうぎし)が詩集「蘭亭」につけた序文に揮毫したものが「蘭亭序」。雅な詩会が浙江省の会稽山陰にある蘭亭で開かれた。せせらぎに浮かべた杯が流れ着く前に詩を作る。できなければ酒を飲む。罰ゲームだ。その際にできた詩集。唐の太宗皇帝は、この王羲之の書をこよなく愛し、臣下に命じてこの「蘭亭序」を入手させ、臨書つまりお手本にして模写させた。欧陽詢(おうようじゅん)の臨書が一番の出来ばえだった。この欧陽詢の臨本を石に刻し、その拓本を皇子、王孫、功臣に配ったのだそうだ。太宗は自分が死ぬ時、蘭亭序を一緒に墓に入れさせたため、蘭亭序の原本は伝存しないのだという。拓本を基にした拓本ができ、またその模写が……と歴代の文人は蘭亭序のよい状態、美しい模写を求め、自らの理想とする蘭亭序像を思い描いてきたのだそうだ。東洋館で5月6日まで。台東区立の書道博物館でも共通テーマの展示がある。
なにより上野駅の構内に貼られていたポスターの文字の鮮やかさに、まず魅せられ、意味も分からずに展観してみた。美しい文字が、なぜかくも感動を与えるのか、ひとつの不思議である。
- 2008/04/16更新
- 2008/04/16登録
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