人類は衰退しました (ガガガ文庫 た 1-1)
なんと申しますか、青少年だけに読ませておくにはもったいない、そんなライトノベルです。『山本五十六』( 阿川弘之著、新潮社[新潮社文庫] )なんぞを好んで読む不惑過ぎのオッサンである私が読んでも、十分に面白い。作者の田中ロミオ氏は、ただものではありません。
“しいた”さんが既に書かれているように文体は独特の軽妙洒脱さをもち、主人公と祖父との掛け合いなど、このままマンガやアニメにしてしまいたくなります( 実写はパス )。内容は軽いのですが、その軽さの向こうに小捻りが利いていて、その捻りの向こう側にはもしかしたら用意周到で緻密かつ広大な構成が広がっているのではないか、と思わせてくれます( まだ第1巻の69ページなので、実際そうであるのかどうかはわかりかねますが )。
人類は衰退しました――という一見ショッキングで、マーケティング的には( 作者本人が書いているように )「さおだけ屋」と相通ずる書名の設計もなかなかのものです。『ヨコハマ買い出し紀行』的世界を期待した方は、肩透かしを食らうかもしれませんが、どちらかというと肩透かしを食らって喜んでしまうのではないでしょうか。世界観は似通っているようですが、あちらが海辺の開放感だとすれば、こちらはムサシノの濃密感といえなくもないでしょう。
出遭いは某○mazonのベストセラーランキングでしたが、協調( 強調 ?)フィルタリングによるところの“おすすめの本があります”では決して見つからなかった本でありましょう。こうなってくると「リコメンドって、何?」と、ウェブマーケティング屋としては暗澹たる気分になってくるわけですが……おっと、ハナシが脱線しかけています。
ともかく、毎日の通勤電車で往復運動にくたびれてしまったオトーサン世代にぜひ読んでいただきたい本です。毎日が日曜日、永遠の夏休み、というものがどのような脱力感をもたらしてくれるのか、そこんところの予行演習的にも役立つことでありましょう。
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最新コメント5件
2008/04/30
しいた 私も不惑過ぎなんですが、不惑をすぎるとこういうのが面白くなる・・・ とかでしょうか?(苦笑)/つながりありがとうございます、3巻出ましたね。久しぶりに睡眠時間を削って読みました…といっても私でも2時間で読了する“ライトさ”は相変わらず。しかしラストの余韻は一体?!田中ロミオ氏は読者をどこへ連れて行こうとしているんでしょう???
島崎丈太 アマゾンのカスタマーレビューを見たら、とても読みたくなってきました。 何とか今日の会社帰りにでも入手してGWに。
2008/05/02
島崎丈太 東京駅で書店二軒はしごして探したのですが、置いてありませんでした。 ガガガ文庫って、余りスペースを取ってないようで。 今日の帰途、オアゾ丸善にでも寄ってみようかと思っています。 それで駄目なら、アマゾン頼りですかねえ。
2008/05/03
島崎丈太 オアゾ丸善で1~3巻見つけて購入出来ました。 連休中の移動時間に読もう。
機械太郎 どもです。1巻の終わりにはきちんと伏線が張ってあって、ん~、どうなるんだろ、と。わたしも2、3巻を早急に入手しなければなりませぬ。
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人類は衰退しました
- (しいた)
ややショッキングな表題のこの文庫は、ライトノベル(ラノベ)に分類されるSF、のようです。 本当にひさしぶりに小説らしきものを読んでいるのです。旧東京放送のラジオ、日曜日の秘密基地が終わって...




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