映画 『大地震』 (1974年)
日本では翌年の正月映画でした。
ナンだか知らないですが、米西海岸はL.A.の街をマグニチュード8の直下型地震が襲い、都市機能が壊滅する物語です。70年代は、「パニック娯楽映画」なんてヘンなカテゴリーの(^^;大作が流行った時期でもありました。
実際に'71年、65名の死者を出したロサンゼルス地震を下敷きに、より“激しい地震”が来たら…という筋書きなんですが、今にしたら合理性を欠いた描写がかなり登場します。
>まず、大きな余震が本震の“数日前に、事前予告として二回”襲う。3度目にして、ようやくドッカン! ずいぶん礼儀正しい地震さんなのです。
>で本震は、これでもか、というくらい長時間に渡って延々と、かつ執拗に揺れ続ける。(ありえない!)
そして次に。
>派手に倒壊したビル街の真ん中なのに、地上に白煙が立ちこめない。
>瓦礫は雨あられと降りそそぐが、ガラスの破片はまったく降ってこない。
>高速道路は高架が崩れズタズタに寸断されてたりするワリに、(災害直後から)レスキュー車両が(普通タイヤで)すいすいと街じゅうを行き交う。よくパンクしないもんだ。
>高い階の住人はびっくりして、われ先にエレベーターへと殺到する。(飛んで火に入る夏の虫)
>メインキャストの暮らす空間だけ、建物が“中途半端に”壊れる。(※例:階段だけ崩れ堕ちた高層ビル、かろうじて綱渡りできる橋げた…等々、各登場人物がハラハラどきどき?の避難アクションを展開する舞台と化します)
>呆然と立ち尽くす(あるいは逃げ惑う)群衆はおらず、けっこーテキパキと応急避難所に集まってくる。
>全市、地割れだらけになるが、なぜか水道管は破裂しない。
…エトセトラ、エトセトラ。
あと、さすがに70年代なんで、大小マスコミ取材陣がうようよ沸いてくる、なんてこた(^^;ありませんねー。
それに、被災者同士が互いに言葉を交わし合ってます。今回の中国のように、各自がケータイをさかんに耳にあてがってはため息をつく…なんて“集団ひきこもり”もどきの異様な?光景は(もちろん)描かれておりません。
もっともこの映画。公開時は(天災の恐怖がどうの…というよりも)映画館の最前列に低周波ウーハーを並べて、地震発生シーンに合わせ発振。突如「びりびりびりびりっ!!」、と館内の空気を共振させてオドロかす仕掛け(通称:『センサラウンド方式』)の方が話題を呼びましたよね。
とてもじゃないですが、「大地の揺れ」なんて効果は感じませんでした。
顔面と鼓膜にバイブレーターあてがわれた、って感じですか。「頬を刺すような振動(=すなわち、刺激。)」の連続で、さすがに少し気持ちが悪くなったのを覚えています。 ストーリーの悲喜にかかわらず、楽しもうとしておカネを払ってるカストマー(観客)に対して、あの“拷問もどきの暴行”はやりすぎ。お世辞にも、いただけない「過剰演出」でした(忌笑)。
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