大三島海事博物館(葉山丸記念館)
三度目の「鳥のビオソフィア―山階コレクションへの誘い」,中央の赤く染まった驚異の部屋。複数の小鳥の剥製を収めたケースの下部から舌のように伸びた作りつけのプレートに「HIROHITO」の文字を見つける。スタッフの方に訊ねるとやはり昭和天皇への献上品で,ブラジルから海を渡ってきたもの。そもそも山階鳥類研究所が皇族と縁があるだけに意外とまでは言えないが,昭和天皇の生物学者としての姿を思い出すには十分な存在感。
ここで記憶は呼び起こされ,瀬戸内海の大三島にある大山祇神社。偶然にも足を運んだこの神社に昭和天皇が海洋生物研究のために使われた御採取船「葉山丸」を永久保存するために建設された博物館があったことを。
館内中央に船体が鎮座,その周囲の展示ケース内に数多くの魚介・動植物類。更に吹き抜けの二階には全国の鉱山から奉納された鉱石・鉱物と,一通りの博物学資料が揃っている。しかし,個々の資料のスケールと収蔵ジャンルの幅の広さ(記憶が定かではないが,ジェニー・ハニヴァーに近いものもいたような),そして良い具合に力の抜けた展示形態が醸し出す雰囲気は,どちらかと言えば厳格な博物学からは少しはみ出したもののように感じられた。しかし,それは決して否定的な意味ではなく,むしろ君主の収集物という意味も相まってまさに日本のヴンダーカマーと呼びたくなる魅力に満ち溢れたもの。
出会い頭の入館だったために十分な時間は取れずじまい。いずれ心ゆくまで堪能したい。
しまなみ海道観光マップ
- 2008/05/22更新
- 2008/05/22登録
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