レム・コールハース
レム・コールハース
現在建築に携わっている人たちにとって
もっとも重要で、影響を与えている建築家。
オランダの禿げた巨人。
現代社会が産んだ天才的トリックスター。
OMA(office for metropolitan architecture)
を主宰(?)して活動。
都市に関する刺激的な考察を続けており
(現在はたしかハーバードで中国かアフリカをやってる)、
著作にも『錯乱のニューヨーク』(ちくま学芸文庫)
という、ニューヨークに関するものがある。
またベルリンの壁にかんする論文もあるらしい。
文章が挑発的で、実際の建築よりも
論文の評価が高いといってもいいすぎではない人。
近代建築をシニカルにアイロニカルにみつめ、
建築家が当然と信じていたことの価値を失墜させる。
例えばフランス国立図書館案。
実際に建てられなかった案。
普通の建築家は図書館を建てるときに、
それでは閲覧室はどうしようかとか、
そしたら本の収蔵する場所は、
と考える(らしい)が、
コールハースは違う。
彼は図書館(特にこの国立図書館)を
「情報の密な塊」
と解釈した。
立方体に近い形をした建物全体に
書物、レーザーディスク、コンピュータ、データベース、
あらゆる形式での「記憶」を詰め込み、
9本のエレベーターを内包したコアで支える。
人間が利用するパブリックスペースは、
情報の塊を切りとってできるヴォイドを
エレベーターに触れさせればできる。
これに関するコールハースの表現がかっこいい、
「パブリック・スペースは、情報の塊を切り取ることでできる
ヴォイド(空隙)という、建物の不在によって定義される。
記憶の中に漂うこのヴォイドは胎児たちであり、
お互いにテクノロジーという胎盤によってつながっている。」
これはつまり、現在良心的だと思われている建築計画に、
従わなくったって建築はつくれるということの表われである。
だいたいその特殊な状況に着目せずに、図書館なら図書館という、
みんな同じ形態やイデオロギーをもつことこそ、
パロディじゃないか、と近代建築をあざ笑ってるのだ。
大体この建築には何階という概念すらない。
好き嫌いはあると思うけど、
このおじさん僕大好きですよ。
- 2002/08/02更新
- 2002/07/28登録
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