ステレオフォニックス / パフォーマンス・アンド・カクテルズ
Stereophonics / Performance and Cocktails
99年作品。ステレオフォニックスの大飛躍作となったセカンドアルバム。力強さと叙情さが絶妙のバランスで同居した瞬間、鮮烈なまでに、彼らはUKを代表するバンドと呼ばれるにふさわしい存在になった。僕の動悸は高鳴り、頭の中に素晴らしい音楽がこだましたのだ。
ステレオフォニックスはケリー・ジョーンズ(vo&g)、リチャード・ジョーンズ(b)、スチュアート・ケーブル(ds)の3人組。イギリスはウェールズ出身の幼馴染からなるバンドだ。彼らは、日常を共有化したからこそ生み出せた絶妙のアンサンブルを持っており、地元のみならず、すぐにレコード会社から注目されるに至った。そして、デビューアルバム『ワーズ・ゲッツ・アラウンド』(97)はなんと全英チャート初登場6位を記録。さらに翌年の98年に行われたブリット・アウォードでは最優秀新人賞を受賞する快挙を成し遂げたのだ。
順風満帆な彼らはその後もライブを重ね、さらに強靭なアティチュードを持ってレコーディングに挑んだ。で、出来上がった『パフォーマンス・アンド・カクテルズ』はすさまじいまでに純粋なロックを演奏している3人の姿がある。疾走感溢れるナンバーと哀愁まみれのバラード、ケリーのハスキーなヴォーカルはそのどちらにも驚くほどマッチしており、双方のバランスによってこのアルバムは成り立っている。さらに、3ピースが織り成すジャムセンスは、幾度のライブで洗練された彼らにしか出来ない圧倒的な存在感を示していた。「彼らのパワーがここでとどまることは無い!」、僕の中ではステレオフォニックスが世界を突き進んでいく未来があっという間に見えたような気がしたのだ。
意外なことに、続く『ジャスト・イナフ・エデュケイション・トゥ・パフォーム』ではどっしりと腰を据えた王道サウンドのステレオフォニックスの姿があった。しかし、彼らがパワーダウンをしたのでは決してないだろう。観客との距離がさらに縮まり、ライブでの大合唱が似合う、UKバンドの覇者としての彼らの姿がそこにはあるからだ。「これ、オアシス?」とのコメントが出てしまうほど、ここで彼らは偉大なるブリティッシュ・バンドへの道を邁進していた。アルバムごとの素晴らしいステップアップを繰り返した結果彼らはこのサウンドにたどり着いたわけだ。
次は一体どうなってしまうのか?きっと彼らにしかできない躍動するロックのネクストステップを歩んでいることは間違いない。だけど、僕の予想などいっそのこと外れてしまった滅茶苦茶なサウンドがやってきて欲しい!という変な願望も持たせてくれる。それもステレオフォニックスの魅力の一つなのだろう。
圧倒的なダイナミズムをあなたに!
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