「昼下りの情事」ビリー・ワイルダー@映画はラストで魅せるもの
これはもう、オードリーの美貌・魅力で魅せる映画である。この時、ゲーリー・クーパー56歳、オードリー・ヘプバーン28歳だそうだが、ゲーリー・クーパーが老人すぎ、武骨感ありなのが難点。監督はケーリー・グラントにやらせたかったそうだが、実現していたら「ローマの休日」のグレゴリー・ペックといい勝負の一味違う作品になっていたろう。
それはともかく、この映画のもうひとつの主役は音楽。全編を満たす、憧れをかきたてる名メロディ「魅惑のワルツ」はこの映画のためのオリジナルではなく、もともとは1932年作曲のフェルモ・ダンテ・マルシッチ「ボヘミアのワルツ」という曲のようである。情事の場所たるリッツホテルや更にはサウナにまでジプシーバンドを引き込んで演奏させ、観客をうっとりとさせるのである。
それから心憎いのが小道具。中でも、ヒロインが抱えて歩くチェロが重要。やせっぽちのオードーリーが抱えて歩くチェロは、いじらしい乙女の背伸びした恋の象徴であろう。小さなバイオリンではオードリーの可憐さが相殺されてしまうのである。
そして最も大事なのはラストのホームでの別れのシーン。この別れのシーンでオードリーに精一杯の虚勢、背伸びをさせていじらしさをアピールし、それにほろりとしてしまった男が女の手の中に落ちるハッピーエンドを描くために映画はストーリーと小道具・小技を積み重ねてきたのである。
映画は計算された演出とラストで魅せるもの。そのお手本のような作品であった。
- 商品名: 昼下りの情事 (ニューマスター仕様)
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参考価格:
¥3,990 - Amazon 最安価格: ¥2,240
- 監督: ビリー・ワイルダー
- 出演: オードリー・ヘプバーン, ゲイリー・クーパー, モーリス・シュヴァリエ,
- 販売元: ジェネオン エンタテインメント
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- 2008/07/01更新
- 2008/07/01登録
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