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男が女を演じる「女形」という世界

玉三郎

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NHKハイビジョンが2日、坂東玉三郎の特集番組を組んだ。すべてを見ることはできなかったが、いくつかの番組を見て、感銘を受ける部分が少なからずあった。番組の一つは1月15日に放映された「プロフェッショナル 仕事の流儀」の「妥協なき日々に、美は宿る」。もう一つはハイビジョン特集 「 女形という夢 ~坂東玉三郎と梅蘭芳~」。今回の番組を見ていて、玉三郎の目の力の強さが印象的だった。しっかりとした眼差しには、スポーツ選手が勝負に向かっていくときに見せる直向な強さと鋭さがあった。そして、その眼差しの直後にフっとその光が和らいでゆく。

玉三郎の自身の芸に対する姿勢などについては、「プロフェショナル」ですでに一度見た記憶があるのだが、その直向さに脱帽する思いだ。「あすの舞台に立てる」ために、自身の他の欲望を振り捨てる。先の先の芸のことまで考えるのでなく、彼の念頭にあるのは「あすの舞台」だという。まるで求道者である。そこの中で生まれてくる「こだわり」にも、歌舞伎の世界で伝えられてきた「型」を取りながら、「心を縫い付けて」いくことで、観客へ伝わっていくものを考えている。まして、女形であることによって、玉三郎の鋭く繊細な気遣いがある。

梅蘭芳とのかかわりは、今回初めて映像をみたが、面白かった。「中国の京劇史上、“伝説の女形”と謳われた梅蘭芳(メイランファン)。京劇を「中国最高の芸術」と言われるまでに発展させた。しかし、文化大革命で“女形”が否定され、梅の死後、その伝統は大きな危機にさらされている。その至芸に魅せられ続けている坂東玉三郎さんが、京劇と歌舞伎を融合させた新たな舞踊の創造に乗り出した。演目は梅蘭芳が得意とした「牡丹亭」。玉三郎さんが、この演目を創造していく過程に独占密着。女形とは一体どんな芸術なのか、その真髄と京劇の歴史をひもときながら、玉三郎さんの新たな挑戦を追う」。中国語に堪能であったわけでなかった玉三郎が、音から入って心を乗せ、四声抑揚を添えて長台詞をよく覚えきったものだと改めて感心した。プロフェッショナル、であるということは勿論なのだが……

玉三郎

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chagale

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