『A』
『A』 とは、オウム真理教のA、荒木浩のA、匿名報道のA ・・・。
『A』は長きに渡ってオウム真理教、荒木浩広報部副部長を追ったドキュメンタリーである。最近の話ではない。ちょうど地下鉄サリン事件が起こり、上祐を初めとする幹部がほとんど逮捕され、猛火のごとくオウム真理教に対するバッシングが行われていた時期の話である。
そんななか、この作品は、オウムの真実をあぶり出そうとするわけでもなく、批判にさらされ続けるオウム真理教を擁護しようとするわけでもなく、ただ淡々とその姿をカメラに記録し続ける。フィルムではなくビデオ撮影されていることもあって、本当に「映画」でも「ドキュメント」でもなく、「記録」であると感じさせる。
クライマックスは警察が信者を別件逮捕するシーン。数人の警察官が信者を取り囲み、文字通り追いつめていく。最終的には公務執行妨害と暴行の現行犯で逮捕する。その姿をカメラはやはり、あくまで淡々と撮影していく。このとき逮捕された信者はこの映像により釈放されたそうだが、逆に言えばカメラがなければ塀の中だったわけで・・・逮捕しようと思えば誰でも逮捕できる警察の恐さを思い知らされます。
この作品を見れば、オウムというフィルターを通して日本の姿が見えてくる。それは図らずも、オウムというのが日本の写し絵であるということの証明である・・・。
- メイン
- コメント(4)
- つながり(9)
- トラックバック(0)
コメント (4)
2002/08/09
信生(ほい!) 国民総背番号だ管理社会だ言っても、困るのは自分が犯罪を犯したときだけのはずと思ってるんです。が!犯罪を犯してない者でも簡単に犯罪者にできる社会であれば話は違ってきます。
2002/08/10
Mattyan この作品を見ると、冷静に思考することの重要性を思い知らされます。
2002/08/15
信生(ほい!) 言われてみれば同意<犯罪の定義。イスラム法を奉じている国もあれば、かつての日本には不敬罪なんてのもありましたっけ。
信生(ほい!) しかし事後法がタテマエに反する以上は、法が施行されるのが先のはずなんですよね。8/9の感想で想定していたのは、「現行法では犯罪にならないはずの行為でも司法が法を拡大解釈して犯罪者にし得る」という怖さです。
つながりキーワード (9)
A
- (七尾)
オウム真理教をテーマにした ドキュメンタリー映画で、監督は 「こころをさなき世界のために」などの著作 でも知られている森 達也 氏。 この映画は、オウム真理教への焦点の...
「BOX東中野」閉館
- (うしすけ)
衝撃の事実! 2003年4月25日をもって、「単館系映画館の星」とも称えるべきBOX東中野が閉館します。 個人的に、BOX東中野で上映されるドキュメンタリー映画には、...
ヤンキー 母校に帰る
- (李 航)
テレビもまだまだ捨てたもんじゃない。そう思わせる番組でした。 11月13日にTBSで放送された、シリーズ16作目にあたる「ヤンキー 母校に帰る」は中退者や不登校者を積極...
私はやってない・潔白だ
- (くまむし共産党)
最近なぜか口について出てくるオウム・ソング。でもこの部分しか思い出せない。彰晃・彰晃・彰晃・彰晃・彰晃の歌は、なぜか全然歌いたくない。友人が、昔、学校に行く途中で象さん・...
呼人_野沢尚
- (tor)
「眠れる森」などの脚本家である野沢尚さんの小説です。ストーリーの中に、過去の事件や時代背景(北朝鮮問題、オウム、テロ事件、ごみ問題など)が入り込んでいて、ドキュメンタリー...
「放送禁止歌」というドキュメンタリーを撮り、深夜枠ながらもそれをフジテレビで、こともあろうに「放送禁止」の歌を流してしまったフリーのテレビ・ディレクター「森達也(http...
「A」
- (quro)
[A] とは、artistのA、activityのA、alternativeのA、architectのA ..... 以前クリティカルマストーキョーhttp://www....
A2
- (komahiko)
オウム真理教とそれを取り囲むものたち(警察、マスコミ、地域社会)を描いた『A』の続編となるドキュメンタリー映画。 オウム信者のその後だけでなく、日本社会の歪みも見事に記録...
森達也作品連続レイトショー
- (田中ひよこ)
オウム真理教をテーマにした映画の続編「A2」公開を記念して、森達也のテレビ作品が一挙公開される。およそ社会問題とは無縁の生活をしていたわたしは、「放送禁止歌」を読んで、初...




A
私はやってない・潔白...
「A」―マスコミが報...
ヤンキー 母校に帰る



