仕事道楽―スタジオジブリの現場
面白かった。一気に読んだ。口述筆記的な内容だから2時間くらいで読めるというのもよかった。
日本初のアニメ専門雑誌「アニメージュ」の副編集長時代から、現在のプロデューサー稼業までの足跡を語った回顧録的な内容だが、大半が宮崎駿と高畑勲の仕事ぶりについて飾ることのない「暴露」話である。天才と変人は紙一重と言うが、その紙一重の2人を相手にするエピソードは、半端なコメディ作品を見るよりも数倍面白い。
そもそもこの本の存在を知ったのはネット上の書評からだった。
日経ビジネス オンライン「毎日1冊!日刊新書レビュー」より
飲み屋で宮崎駿が泣き出した。さあ、どうする?〜『仕事道楽』
鈴木敏夫著(評:朝山実)
かつてプロ・アマ問わずネット上の書評を見て「面白そうだから読んでみよう」と思ったことはなかった。偏見かもしれないが、大概が簡単なことを小難しく書いたものだったり、提灯記事的なものだったり、マニアックすぎたりして「面白い」と書かれていても「面白そう」に見えなかったのだ。ところがこの朝山という人が書いた書評は要点をおさえているばかりでなく、まるで他人から聞いたギャグ話を「こんな面白いギャグがあったんだよ」的なノリで書かれているのだ。「こんな面白い本があったんだよ」ではない。「こんな面白いギャグがあったんだよ」なのだ。目から鱗が落ちたような気がした。
それ以前に「クリエイターの端くれなら読んでおいた方がいい」と思わせる部分もたくさんあった。もっと下世話な表現をすれば「どうやってあれほどヒットした作品が誕生したのか」というのがこの本を読めばわかる、というような雰囲気をこの書評から感じたのだ。ということで買ってみたのだが、あまりに面白くて休憩した喫茶店で一気に読んでしまった。この書評を書いた朝山さんには本当に感謝している。あなたを信じて正解でした。
余談だが、税別で745円だが、税込みだと777円とメデタイ数字になるのも感動した。この本だけじゃないのかもしれないけど、それを意図しての価格設定だとしたら、これまた感服するしかない。
- 商品名: 仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)
- 価格: ¥777
- 著者: 鈴木 敏夫
- 出版社: 岩波書店
- 発売日: 2008-07
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