モリサトウミレンカンガク―モリからウミまでのソウゴウテキカンリをメザして
森里海連環学―森から海までの統合的管理を目指して
従来の森林学、河川工学、海洋学といった細分化された枠組のみからではなく、
森・里・海の総合的視点を通した環境の理解や利用・保全・管理を目指す
森里海連環学についての解説書(京都大学フィールド科学教育研究センター編/山下洋監修)。
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【目次】
総合的視点を通した研究と人材育成への挑戦
——刊行の協力にあたって(笹川陽平)
はじめに(山下 洋)
口 絵
1部 森・里・海の循環学
第1章 連環する環、連環しない環(柴田昌三・竹内典之)
第2章 森をめぐる物質循環(徳地直子)
第3章 海を守る森(向井 宏)
Brief Note1 ミネラル循環を屋久島に見る(中野孝教)
第4章 河川の構造と生態系(萱場祐一)
Brief Note2 土砂と循環(中島 皇)
第5章 モニタリングと沿岸環境の保全(白山義久)
第6章 「森から海まで」の統合的管理をめざして(松田 治)
Brief Note3 河口域の物質循環(藤原建紀)
2部 森・里・海とヒトの相互作用
第7章 森と水、人と自然(吉岡崇仁)
第8章 森は海の恋人(畠山重篤)
Brief Note4 農地と流域環境(西村和雄)
3部 森・里・海の法と経済
第9章 森から海までの統合的管理と法制度(磯崎博司)
第10章 森から海までの環境経済学(有路昌彦)
Brief Note5 連環はなぜ断たれるか(浅野耕太)
終章 「森・里・海」の発想とは何か(田中 克)
付録 用語解説
資料:沿岸海域圏総合管理計画策定のための指針
索 引
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- 商品名: 森里海連環学―森から海までの統合的管理を目指して
- 価格: ¥2,940
- 著者: 山下 洋
- 出版社: 京都大学学術出版会
- 発売日: 2007-02
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- 2008/08/12更新
- 2008/08/12登録
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コメント (6)
最新コメント5件
2008/08/13
カオナシ http://wakana.mcr.muroran-it.ac.jp/...に『内陸森林の状態が沿岸海域などに影響を及ぼすことは、今日、多くの関係者が認めている。とくに、内陸および沿岸の森林の治水・砂防効果が沿岸海域に果たす役割については、大方の意見の一致を得ているといって差し支えないだろう。しかし、森林から供給せられる栄養物質の役割については、(1)疑問視するものと、(2)重視するもの、とで評価がわかれている。森林法上で指定された「魚つき保安林」の効果に関する研究の歴史から見れば、(1)の立場は、例えば、 1951年に当時の農林省林業試験場防災部長・農林技官の飯塚肇が著した『魚附林の研究』(日本林業技術協会)がある。森林法上の「魚つき保安林」だけでなく、内陸森林全体に関しての考察ではあるが、(2)の立場に近いのは、三浦(および大滝)、松永などである。遠藤・犬飼は栄養物質の役割に関しては直接の言及はない。 栄養物質の評価を含む「内陸と海」との物質循環に関する実証的研究は、海洋科学、水産学、岩礁生態学、湖沼学(陸水学)などの領域で現在も進められている。 自然・人間・社会システムの持続的発展を保障するには、地球系での物質循環に関する自然の法則によって、人間活動の許容範囲が規定されることが必要である。自然の法則を知り、それにかなう政策の設定や行動を形成することが求められている。 そのためには、第1には、これまで人類が蓄積・伝承してきた「経験知」を歴史や地域から学び、それが自然の法則にも合致していることを検証・認識することも必要だ。その材料を魚附林研究は示唆してくれている。 また、第2に、人間の活動が自然環境を「豊か」にする可能性があることも、第一の点から認識しうるであろう。これは、「考え行動する」という行動指針(政策設定)の問題でもある。環境科学にはこの内容が包含されるべきであろう。 魚附林思想は「(内陸の)森が(海の)魚を育てる」というイデアであったが、「(海の)魚が(内陸の)森や田や畑を育てる」という思想も同時に重要である。「ニシン山に登る」とう大滝重直の著作のタイトルは当初は前者の意味で使われたものだが、今日の時点で深読みすれば、後者の意味を象徴するものとも解釈できる。実際、アメリカ合州国ではニシンが「山に登って」いた。アメリカのロードアイランド州のポーサカコ池やコネチカット州ブライド湖には、大量のエールワイフ(北大西洋産のニシンの一種:学名Alosa pseudoharengus)が大西洋から産卵のために遡上し、その死体や生前の排泄物が池や湖に残り、その産卵後死体の分布密度は水面(近く?)1・当たりで71.8 g(ポーサカコ池、1979年)、146.0 g(ブライド湖、1966年)、94.0 g(ブライド湖、1967年)、湖水1・当たりで39.4 g(ポーサカコ池、1979年)に及ぶことが報告されている。ちなみにポーサカコ池およびブライド湖でのニシンの死体の総重量(湿重量)は10の7乗 g=10トンのオーダーであり、ニシンの産卵後死体の分布密度はアラスカ州での紅ザケのそれを上回っているとされる。この例だけでなく、海から内陸への物質(養分)の移動に関して、歴史的研究および実証研究の成果を見ることができるようになってきている。また、河川に遡上し産卵行動を終えたサケ・マス(北海道では「ホッチャレ」と呼ぶ)が果たす内陸への栄養分供給の役割についての実証的研究も北海道立水産孵化場などで開始されてきている。このような研究は、陸上の野生動物(クマや鳥類など)の養分の「運搬者」としての役割の評価(ひいては、陸-海の物質循環における人間および野生動物の役割についての知見)に関係していくことが予想される。』とあったりしますが、この書籍にはこういったことについてまだまだ実証研究や政策検討が必要な領域が環境学には残されているという問題提起がなされています。
島崎丈太 まだ完全に循環の様相と程度は解明されていないが、予想はされる、ということですね。 それにしてもニシンの件は全く知りませんでしたので一つ知識が増えました。 ありがとうございます。
菅原洋一 2部8章「森は海の恋人」の畠山重篤さんと以前お会いしたことがあります。
当時私は大学出たてで畠山さんのフィールド近くでもある東北の三陸沿岸の町に
住みました。当時わたしは行政に属していたのですが、畠山さんの主催する山の
植林活動に行こうとしたら上司からきつく止められました(笑)。
行政という場所の不思議さと、またその仕事の区分やらから言って、森、里、海
をむすぶのはまず「行政」というところの考えかたをどうにかしないとむずかし
んだろうなあと自身の上記のささいな体験から感じました。
カオナシ 菅原さん、コメント有難うございます。 う~ん、日本の魚附林も、もしかすると農林水産省の利権に納まっているからそもそも法律上、成立しているという可能性があるのかもしれないんですねぇ。
菅原洋一 なるほど魚附林。カオナシさんのお話から、一歩でも進んでみると新しい発見
があります。犬飼さんとか若菜さんとか...。ただ、どう読んだらいいのか
分からないので、とにかくこの本買ってみます!
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