となり町戦争
三崎亜記の「町シリーズ」は、夫がとても気に入っていて、彼の勧めにより読んでみることにした。読み始めてすぐ、ぐいぐいと引き込まれ、一気に読了。不思議な読後感に、しばし呆然。これほどまでに「喪失」と真っ向から向かい合った作品があるだろうか。
以前、乗客と乗組員を乗せたまま消失した飛行機が数十年後によみがえり、しばらくの間とどまってはいたが、またいなくなってしまうというTVドラマがあった。あの感覚と、少し似ている。
非現実的といえばたしかにそうだが、しかし実際の戦争も、実はこんなもんなのかもしれない。どんな現実が目の前にあったとしても、人は黙々と日々の暮らしを続けていく。昨日と同じ今日を、そして明日を。そして、それがいかに異常かということにも、気づかないふりをする。
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