キース・ジャレット - ラ・スカラ
Keith Jarrett - LA SCALA
1995年ミラノ・スカラ座におけるライヴ録音。
このアルバムがリリースされたとき、このアルバムにどう向き合ったらよいのか戸惑ってしまった。あの圧倒的な完成度を見せた<ウィーン~>のあとに一体どんな演奏ができるのだろう?...この疑問に自分なりの結論を出せるまで聴くことをしなかった。
結果としてそれは吉と出て、このアルバムからまた新しいキースを聴くことができた。彼はこのコンサートにおいて、またさらに自らの音楽の核心に迫っている。ここでのキースは、サウンドの豊かさが損なわれるリスクを恐れず、自分に聴こえてくる音楽の核心へさらに深く踏み込んでいる。
そのため、時として旋律は一本に集約されてしまい、単旋律で演奏される場面が何度かある。それは発想の貧しさを示しているのではなく、たとえ一本の旋律であっても表現を十分に充実させることができるという彼の音楽への確信が生んだ結果なのだ。
このコンサートにおいてキースが描き出した音空間はそれまでの彼のソロ・コンサートの中で最も自由で、かつ表現の核心に迫ったものになっている。つまり<ウィーン~>とは異なるかたちで、もう一度キース自身の音楽の頂点へ登りつめたのだ。
- 2001/11/30登録
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