タニザキ ジュンイチロウ「シセイ」
谷崎潤一郎「刺青」
「それはまだ人々が『愚』という徳を持っていて、世の中が今のように激しく
軋み合わない時分であった」
と始まる。
「男の生血に肥え太り、男のむくろを踏みつける足」を
持つ女に刺青を彫ることを願う、若き刺青師、清吉。
その女性の表現がすごい。
「その娘の顔は、不思議にも長い年月を色里に暮らして、幾十人の
男の魂を弄んだ年増のように物凄く整っていた。」
映像化するとしたら、どんな女優が相応しいのでしょうか。
想像してしまいます。
念願かなって、女性に刺青を彫るシーンの描写はすごい。
たった3ページくらいなのに、午後から夜、明け方へかけて
ゆっくりと彫っていく様を文字通り、刻々と描く。
どきどきしますねえ。う~む
そういえば、作中の「深川の料理屋平清」はまだあるのでしょうか?
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