ザゼン・ボーイズ
ZAZEN BOYS / ZAZEN BOYS4
1.Asobi
2.Honnnoji
3.Weekend
4.Idiot Funk
5.Memories
6.Fureai
7.Taratine
8.The Drifting/I Don't Wanna Be With You
9.Sabaku
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うっわあ。これは…。
ディープ・ハウス的な打込みを大胆に取り入れるなど、ジャンルとしてはロックの範疇を逸脱しまくっているけれども、近年聴いた中では最も“ロック”を感じた一枚。アドレナリン値が上昇する圧倒的なグルーヴに行き交うコトバは諸行無常。これはオトコのコならば興奮せずにはいられない。
ZAZEN BOYSもナンバーガールも、ぼくはいままできちんと聴いたことがなかった。これが初体験。だから向井氏という人物がどのような音楽的変遷を経て来たのかは知らないのだけれども、この一枚を聴いただけでこのバンドがとてつもなく“異形の音楽”を鳴らす奴らだということがわかった。
バンドの一大転機となるべく1・8・9曲目で大幅に導入されたハウス・サウンド。U2やプライマル・スクリームをはじめ、ロック・バンドがダンス・ミュージックやエレクトロニクスを導入するという図式はもはや新しくも何ともない。むしろ飽和状態さえも通り過ぎて生音への回帰が近年ではスタンダードになっている訳だから、何を今更と思うかもしれない。ところが向井氏が奏でるシンセのリフは、ZAZEN BOYSのサウンドに驚きと感動を呼び起こす。というのは、彼らの外貌におよそ似つかわしく無いロマンティシズムに溢れた叙情性。アンダーワールドやプライマル・スクリームがそうだったように、90年代ロック世代のぼくが夢中になったダンス・ミュージックは享楽的であると同時に、とてもセンチメンタルだったのだ。そして今作で提示されるハウス・サウンドからはメランコリックなまでの感傷を呼び起こす。アルバムのラスト曲にして本作のハイライトでもある屈指の名曲「Sabaku」の中の“寂しい”という一言がそれを象徴しているのかもしれない。
打込みにしても、とりあえず入れてみました的な安直で軽薄な感じが全くない。もともとバンド・サウンドでファンクの肉感性を体現していただけに決して付け焼き刃ではないのだ。おそらくこれまでの彼らのサウンドを継承するのであろう、ソリッドなギターがリフレインするファンク・サウンドも非常にパワフルでアグレッシブ。打込みとバンド・サウンドが違和感無く並び、アルバム全体として力強いグルーヴを打ち出している。聴くのにも体力が要るが、それだけの充実感は得られると思う。
腰にくるファンクの粘着性、ロックのダイナミズム、ハウスの恍惚感、パンクの切れ味、その全てを飲み込んでしまったZAZEN BOYS4枚目のアルバムは、向井氏が持つエクスペリメンタルな精神とロマンティシズムが強烈な肉感性を伴って結実した傑作なのでした。本年度のベスト入り確定。
衝撃度では5つ星だけど、向井氏の粘着性でクセがあるボーカルにより妻と一緒に聴けないので-1。普通に歌ってくれれば…(「Sabaku」のボーカルすごくいいですよね)。
- 商品名: ZAZEN BOYS4
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- アーティスト: ZAZEN BOYS
- レーベル: インディーズ・メーカー
- 発売日: 2008-09-17
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- 2008/11/29更新
- 2008/09/25登録
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