ヤノアキコ リヴァーブ
矢野顕子 reverb
reverbは音楽用語ではエフェクトの一種で、残響のことだが、「響かせる」「響きわたる」という意味。そのタイトルのとおり、音のなかに、歌詞には明示されない何かが響いている感じがする。音楽スピリット溢れる一枚。
共同プロデューサーのクリフ・アーモンドに、「『矢野顕子』の素晴らしく完璧な『リノベーション』」への賛辞が捧げられている。朝日のインタビューで「才能が枯渇したので彼と一緒に作った」みたいなことを言っていた。2曲目のクラフトワークそのままなテクノアレンジや、随所に挟み込まれる「決して最高にカッコイイわけではないが楽しいスクラッチやサウンド・イフェクト」、ポップなストリングスのアレンジ、かなり軽快なドラムのアレンジ(特にフィルイン)などを聞くと、一時期のpizzicato fiveのアレンジセンスすら感じるほど。このあたりがクリフ・アーモンドなのかもしれないが、知らないのでわからない。
中盤はもっとバンドっぽいサウンドで、演奏には、良い意味で緊張感のない、リラックスした感じがあると思った。「あそび」がある。肩の力を抜いて、セッションしながら、楽しみながら作った感じ。Tin Panもそうですが。「これしかないんだ」という音を極めていくという作り方ではなく、アイデア出しながら、考えすぎずに、演奏を楽しむ、というように。
矢野顕子がジャケットにイラストを使うというのも珍しい。子どもの絵を使ったものを外すと、「ただいま。」の湯村輝彦以来ではないだろうか。原色に近い明るい色づかいというところもなんとなく似ている。イラストは、スウェーデンのデザインチーム「Var」によるものだそうだ。
アルバム最後の曲が能天気というか、単純に前向き、というのも久々。
力のあるアルバム。
- 2002/08/23更新
- 2002/08/23登録
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