プロフェット5
Prophet-5
1978年~1984年頃製造されていたアメリカはSequential Circuits社製シンセサイザー。和音演奏ができ、パッチを記憶できるという今では当然過ぎる機能は発表当時「画期的」と世界中のミュージシャンに受け入れられた。Poly-Modセクションを使用しての音色は独特。なんと言おうとシンセの王様。(ええ、ええ、Moogがあるのはわかってます。が、自分的にはProphet-5が一番なんです。)
■ 歴史
1978年1月、Moog社とARP社が熾烈なシンセサイザー戦争を戦っている中Dave Smith率いる零細Sequential Circuits社はカリフォルニア州アナハイムで開催されていたNAMMにおいてProphet-5を発表した。これまでにもポリフォニックで音色メモリーができるシンセサイザーは存在したが、Prophet-5のデザインはそのどれよりもエレガントで音色的、機能的にもミュージシャンが欲していたものだったので爆発的に受け入れられた。Prophet-5の成功によりSequential Circuits社は一躍シンセサイザー製造業界のトップグループに躍り出た。Prophet-5の他にもProphet-5を単純に2台一つの筐体に押し込めたいかにもアメリカ的なモンスターProphet-10や、1983年にはタッチセンシティブ木製キーボードを装備したProphet-T8等色々なモデルを発表している。
しかし破竹の勢いだったSequential Circuits社も廉価な日本製シンセサイザー勢に押され徐々にやばくなり、社名を簡単なSequentialに変更してからProphet-5以上のヒット製品を出せず1987年にYamahaに吸収されこの世を去った。
■ 仕様
メインに使用されたCPUはZ-80。Rev.1、Rev.2、そしてRev.3.xと細かいバージョンが存在する。Rev.1は木製フレームが赤っぽいコア材でできておりフロントパネルに電源スイッチがついている。生産台数も182台と少なくほとんど見かけない。シリアル番号0001から0182までがRev.1。Rev.2から木製フレームはウォールナット材に変更され、電源スイッチは背面パネルに移動。シリアル番号0183から1300までがRev.2。Rev.3.xは外観上は音色を外部カセットテープに記録する為のスイッチがフロントパネルに装備、背面パネルに大きな放熱フィンも追加。使用されているICがSolid States Music社のSSMシリーズからCurtis Electronics社のCEMシリーズに変更。(全然別会社のICに乗り換えるって結構な決断だと思うけど)後期のRev.3.3ではMIDIが搭載されたり、音色メモリーが40から120に増えたりしている。またデジタルインターフェースが用意されアクセサリー類を接続できるようになる。シリアル番号1301から2469までがRev.3、2470以降がRev.3.2とRev.3.3(どこから変わったかは記録がない)。
■ アクセサリー
Rev.3.3で装備されたデジタル端子を利用してModel 800というシーケンサー、Model 842というモジュレーションとピッチを外部からコントロールするインターフェースやRemote Prophetというショルダータイプのキーボードコントローラーを接続できた。このデジタル端子は他社との互換性は全くない。
■ メインテナンス
現在では製造していたSequencial Circuits社もなければ、使用されているパーツ類の製造元(SSMとCEM等)もない結構リスキーな状況。しかも古い楽器なのでメンテがいつも必要。Pratt-Reed社製キーボードの接点はこまめに磨かないとガリが出たりチャタリングしたりする。
あとよくVCOがいかれてX音目とかにメチャメチャな音が出る状態になってしまう事あり。例えば「ド・レ・ミ・ゴギャー・ソ」と言った感じ。またVCFがいかれると発振させた時に変な音になったりする。このためにIC、ポッド等のパーツやジャンク品のProphetは見つけたらゲットしている。最悪の場合でも値段は高いが元Sequential Circuits社の社員が運営しているWine Country Sequentialという会社がサービスを行ってくれる。
■ その他
Studio Electronics社がProphet-5の基盤を利用してこれをラックマウント化したP-Fiveを発売していた。これもレアアイテム。またNative Instruments社がProphet-5をソフトウェアシンセサイザーで忠実に実現したPro-53を発売している。
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