花の降る午後 (講談社文庫)
通俗的な小説です。
でも胸を張って好きな小説だと言えますね。
宮本輝を最初に知ったのは『幻の光』だった
けれど、そのあと、むさぼるように宮本輝を
読んだね。彼の本はほとんど読んだと思う。
処女作の『泥の河』は中盤くらいで読んだ。
文芸作品中の文芸、と言っていいほど素晴らしい
古典的な小説の作風から進み、飄々と通俗の
小説を描く宮本輝の態度が好きだ。
彼が成功したいのは、文学者としてではなく、
多くの人々の人生において「小説」とはなにか、
という1点に集中している。
それが清々しい。
『花の降る午後』は、通俗小説だ。
でも、これほど多くの本を読んだわたしが、
一番(ほんとうに間違いなく1番だ)
「読み返している」本なのである。
本が、ぼろぼろになるくらい(笑)。
最初に読んだ頃、わたしはまだ20代で、
まさか主人公の女性と同じ歳になるまでこの本
と一緒に過すとは思わなかった。
神戸、年下の芸術家の男性、様々交錯する
人間たち。
六甲、や岡本、という地名はこの小説から知った。
なんだろうなあ。
とても魅力的なんですよ。この主人公の
女性が。そうとしか言えない。
きっと、今晩も少しページをひらいてそこから
好きな様に読んで、そしてすぐ眠るだろうと思う。
- 商品名: 花の降る午後 (講談社文庫)
- 価格: ¥770
- 著者: 宮本 輝
- 出版社: 講談社
- 発売日: 1995-04
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- 2008/11/11登録
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