ホスチア
Hostia
小学生の頃、近所にあったカトリック教会が好きだった。
たまに鳴る鐘、白くて大きな建物、ステンドグラス、入口にあった水の入った波々の貝、聖人?の像…
黙って入って行って見ていても怒られたことはなかったけれど、やっぱり独りでズカズカ入って行くには気がひけて、
友人と一緒に土曜学校に通う様になった。
そうすれば好きなだけ聖堂にいられると思ったから。
ほんものの神父さんだったのか、そうでなかったのか、私服の男性から毎週お説教を聴くのが主な内容だった。
出席すると貰えるきれいな印刷のカードがどんどん集まっていくのがうれしかった。
が、ただ一つ不満だったのは、お説教が終わると信者さんだけが食べさせて貰っていた
謎の物体を、玉子は食べさせて貰えなかったこと。
遠目には白くて薄っぺらな丸いもの、銀器から1枚1枚取り出されるのを、信者さんは合掌しながら口をあーんとして舌の上に乗せて貰っていたのが、とても興味深かった。
どうしても食べてみたくて、ある日男性に洗礼を受けたいと相談したら、
いつも面白くない冗談で玉子達を笑わせようとしているその人が、
とても真面目に「洗礼を受けるのはとてもいいことだと思う。でも、もう少し考えて、高校生位になっても変わらない様だったら、それからでも遅くはないから。それに“あの時受けなければ…”と思えることも無い訳じゃないから」と諭された。
あの憧れの「白くて薄っぺらな丸いもの」がコレ。
「hostia」=ラテン語で「生贄、供え物」からこう呼ばれている。
初期のカトリック教会で使われていた水と小麦粉だけで焼いたパンが原型で、
宣教師たちは焼き器を携えてヨーロッパの異教の荒野を歩き回り、
自ら焼いたそうです。
手焼きの鯛焼きの鋳型の鯛の部分が円盤になっているものを想像してください。
2枚の金属プレートの間に生地を乗せて挟んで焼いたのだと思います。
プレートには家紋・宗教的シンボル・肖像・景色といった様々な模様が刻まれており、
焼き上がるホスチアの装飾になるのはもちろん、
表面積を増して早く焼き上がるという効果もあったみたいです。
13世紀まで普通の人が作るのが許されていなかったのが、やがてドイツなどで宗教とは離れてつくられる様になったのが
ウエファーなんですって。
キリスト教の信者さんじゃない限り、見たことないのも当たり前で、
パンとは言っても町場のパン屋さんじゃなくて、特別な修道院で、特別につくられるのだそうです。
でもって、信徒さん用のものよりも司祭さん用のものの方が大きく、
信徒さん用のものでも、つくられた修道院によって大きさ・色・歯ごたえ・味が違うってところが興味深いです。
- 価格: 大:10枚80円 小:100枚360円(大分トラピスト会製、サンパウロ東京店価格)
- 購入出来るのは教会関係者のみ
- 2008/12/15更新
- 2008/12/15登録
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コメント (7)
最新コメント5件
2008/12/15
おでんの玉子 「丘の上のミッキー」で検索すると「丘の家のミッキー」ばっかり出て来るんです…
修道士さんが書いてらっしゃるブログにも、それ自体にはあまり味は無いってなことが書かれてましたが、
葡萄酒を水で割ったものに浸すので、その味か、もしくは焼いた小麦粉の甘味、なんでしょうね〜(でも食べてみたい)
こえり すみません!丘の“上“のミッキーではなく 丘の“家“のミッキーでした(汗)打ち間違えてしまいました。
ちなみにホスチアの記述があるのは10巻です。
おでんの玉子 こえりさん、わざわざすいませんです。機会があったら読んでみます!
未森 やっぱりあれはウエハースなモノだったんですね。
見たことはあるけど食べたことのないアレは日本では聖餅とも。
実物見るまでは、食パンの薄っぺらいモノを型抜きで抜いているのだと思っていました。
2008/12/16
おでんの玉子 【britさん】そうそう、ヴェールにも憧れました。同じ白でも、地や縁飾りがみんな違っていてきれいだなぁとうしろから眺めていた記憶があります。
【未森さん】カトリックでは「ホスチア(ホスティア)」と呼ぶアレを、日本ハリストス正教会では「プロスフォラ」「聖餅」と呼ぶのだそうですね。いろいろ勉強になりました。ありがとうございます。
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