青年が街のいたる所に花のタネを蒔く訳は?
映画『花ゲリラ』 小西遼生主演
ハナゲリラ
人気ミュージカル『テニスの王子様』のキャスト・スタッフが参加する映画レーベル“キラキラMOVIES”の1本。1月24日より公開。主演は小西遼生。監督は川野浩司。
夜中に街のあちこちに花のタネを蒔いて歩く孤独な青年を通じて、彼の行動とそうして育った花の影響が徐々に周囲に広がっていく様子をファンタスティックに描いている、らしい。花のタネを蒔くことで唯一社会との接点を保っている精神的な引きこもりである彼がどのように変わっていくのか、そして彼の花ゲリラ活動によって、人や街がどのように変わっていくのかとても興味がある。
予告編はこちらから ⇒ http://www.oricon.co.jp/cinema/...
なぜ僕がこの映画に惹かれたのかというと、僕自身が花ゲリラだったことがあるからだ。それは高校生から大学に入ってしばらくまでの期間のこと。
『花ゲリラ』という言葉がいつから一般的になったのか、僕は知らない。でも当時から密かに自分のことを花ゲリラと呼んでいたのは事実だ。
この行為を思想的に意識するようになったのは、教科書に載っていた梶井基次郎の『檸檬』を読んでから。丸善の店内にレモンを1つ置き去る主人公の心境と自分を重ね合わせた時からだ。
僕は花が好きだったし、レモンではなく花のタネを街角に蒔くことで『檸檬』の主人公を模倣した。もっともこれは後付けの理由。本当は、弱者である僕が、世の中に対して何らかの影響力を行使したい。ただそんな気持ちだった。レモンの果実はそのままで変化しないが、タネは生長してやがて花を咲かせる驚きの爆弾だ。弱者の武器として、花はレモン以上の威力を持っているはずだと考えた。まあもちろん、いたずら気分もあったことは否定しない。
当時僕が愛用した武器(植物)はオシロイバナ。だってタダでタネを集めることができたから。そして黒い球状のタネが手榴弾ソックリの形に見えたからだ。
僕が花ゲリラを卒業したのは、思う存分に植物三昧の日々を大学で過ごせるようになった頃だった。
- 2009/01/20更新
- 2009/01/20登録
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