フィンランド家具メーカーの環境への取組み
Artek "2nd Cycle"
アルテック セカンドサイクル
古いものは新しく生まれ変わりはしないが、
完全に消え去ることもない
そして常に新しい形態に修復することが
可能だ
-アルヴァ・アールト
「artek "stool 60"」をはじめとする名作家具のメーカーArtek社は、自国フィンランドに育つ白樺を植林し、この木材を利用した家具を持続的に製造することを続けてきました。昨今「サステナビリティー」という言葉が言われますが、Artekはこれを当たり前のこととして続けてきました。もちろん自国の原材料を使用した製品をつくることは、環境負荷の軽減にも繋がります。
さらに「artek "stool 60"」は、Artekが創設された1935年当時のものが、今でも愛用されている、というケースがたくさんあるようです。これは製品自体が堅牢であり、耐久性のある証拠ですが、さらにArtekが創業以来続けてきた、補修部品の供給サービスをきちんと行い、それぞれの製品の寿命を維持させてきたことも大きいでしょう。
そしてさらに2007年から、Artekは「2nd Cycle(セカンドサイクル)」というプロジェクトをスタートさせました。
これは学校や福祉施設、個人の自宅など、様々な場所で愛用されてきた「artek "stool 60"」を回収し、新品と交換するというもの。2007年のロンドン・デザイン・フェスティバルのために600脚の「stool 60」が回収、交換されました。
この時、回収された家具には、その家具が使われてきた場所や歴史を記録。この記録された情報は、RFIDタグ(無線ICチップ)の中に組み込まれ、イスの座面の裏側に取り付ける、というもの。この記録チップが取り付けられた家具は、再び販売され、新しい家具の物語りを作るために旅だってゆきました。
このRFIDタグは携帯電話(フィンランド国内のみ)やインターネットから情報の閲覧や書き込みが可能で、これまでそのイスが歩んできた道のり、物語りを知ることができるだけでなく、新たなオーナーとなった自分自身のストーリーを書き込むことができるわけです。
もちろん、このようなプロジェクトが可能な理由、そして世の中に多く存在する「artek "stool 60"」のコピー品に不可能であろう理由は、多くの施設で、きちんと大切に「stool 60」が使われてきた証拠。そして長い年月に渡って使用することができた、「stool 60」の持つ堅牢と耐久性の証明でもあるといえるでしょう。
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