ポイズン ピンク
強い毒のあるシミュレーションRPG「POISON PINK」
ゴシックなデザインのシミュレーションRPG。
世間評の低い作品ながら、決して駄作ではない。むしろ非常に手応えのある意欲作である。
ただし、極端に人を選ぶ。
「ピンクの毒」なるタイトル、ゴシックな少女や美麗な騎士を中心としたキャラクター構成、それにライトテイストなキャラ主体のシミュレーションRPGシリーズ「サモンナイト」シリーズのメーカーとしての知名度。これだけ揃えば誤解を受けて当然ではあるのだが、印象に反して本作はキャラやストーリを楽しむお手軽SRPGなどではない。むしろ最初から最後まで計算尽くで進めなければならない、難易度の高い硬派なSRPGなのである。そこを理解せずして本作を正当に評価することはできない。
ただ倒すだけでなく、「ぎりぎりまで削ってから大ダメージを与える」という特殊性。そのためには「どの攻撃なら何点のダメージが行くか」を予め計算し、誤って斃してしまわぬよう注意しながら攻撃する必要がある。
それだけでも結構な制限なのだが、加えて一度クリアしたマップの再攻略も不可。従って練習も経験値稼ぎもできない。経験値を最大化するには、どうしても「すべてのスキルを使い切るように行動する」「なるべく多量の超過ダメージを与える(オーヴァキル分が経験値に加算される)」必要があるし、また資金や新規アイテム入荷/スキル入手のためには可能な限りオーヴァキルHPを削り切って拘束した魔神を捕獲せねばならない。
またシナリオは多数の分岐を持ち(主として「どのマップを攻略するか」ではあるが)、しかもパーティは3組からの選択制。ということは最低3度はプレイしなければ全体像が見えないというわけだ。しかもシナリオには通常のエンディングに加えトゥルーエンドが用意されているので、そこまで味わい尽くすならば6度のプレイが要求されることになる(途中セーブによってある程度までは省けるのだとしても!)。やる気さえあれば長時間楽しませてくれそうだ。
ルール面では独創的かつ手応えのある良作なのだが、残念ながら完成度という点では些か問題もある。
まず全般にインターフェイスがこなれておらず操作性が悪い。
例えばパラメータ画面ではスキルの効果が確認できない。また属性防御力の値がアイコンから離れすぎて隣のアイコンの方に近いため、数値確認で誤認し易い。
あるいはスキルの効果説明文が何故か対象範囲や効果説明など内容ごとに区切られず繋がっているのでひどく読み難い。
回転が90度ごと、かつメニュー表示が固定位置のためマップを回転させても確認し難い部分がある。
そして極めつけ、前述の通りダメージを厳密に計算すべきゲームなのに説明書にも算出方法が説明されていない。ATK値-敵のDF(魔法はMDF)が基本ダメージ、それに(100-属性防御力)%分ダメージが低下。例えば基本ダメージ50、属性防御30ならダメージ35点、逆に属性防御-50ならダメージ75点。物理攻撃の場合横からで+15%、後からで+30%……なのだが、本来ならこれプレイヤーが毎回計算するのではなく攻撃方法選択→ターゲット選択→予定ダメージ表示→決定というインターフェイスであるべきじゃないか?
この瑕疵がゲームの評価を大きく損なっている点は認めざるを得まい。
斯様にこのゲームは敷居が高い。だがもし貴方が凡百の手緩いSRPGに飽き飽きしているのであれば、このゲームがその無聊を慰めてくれるかも知れない。
- 商品名: POISON PINK ポイズン ピンク
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参考価格:
¥7,140 - Amazon 最安価格: ¥1,610
- メーカー: バンプレスト
- プラットフォーム: PlayStation2
- 発売日: 2008-02-14
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- 2009/01/09登録
- 3665クリック
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