セニオンセン イワノユ
仙仁温泉 岩の湯
ボクが生まれ育った東京を離れて信州に腰を落ち着ける気になった理由のひとつが、温泉である。
例の「ふるさと創生」でバラ撒かれた資金を使って長野県の殆どの市町村が莫迦のひとつ覚えの如く温泉を掘ってくれたお陰で、車で一時間も走れば其処彼処(そこかしこ)に点在する町営・村営の温泉施設にタダのような値段で一日中のんびり浸かっていられるようになったのだが、それは日常的愉悦として保持しつつも、時には格別に贅沢な空間に身を置きたくなるのが私に限らず人間の悪い癖である。
・・多分そうに違いない。
知っている人は知っているが、この宿は滅多なことでは予約が取れない。リピーターの多いことでは全国でも屈指だから、こちらの空いている日に合わせて予定を組むなんてことは不可能に近いのだ。
さすれば
こちらからご近所に引っ越して、ひょいと偶然にも空きが出た時に「チョイと待っててくんねぇ、すぐ行くから」ってんで出掛ければ良い訳で、そんな火急の場合であるから勿論仕事なんか何処か背中越しにウッチャラけ、知らぬ顔の半兵衛を決め込むって寸法になるのは止むを得ぬ。
・・であるに違いない。
社会的訓練を受け、常識的判断を有し、誰からも決して後ろ指を指されるような真似をしたことがない。
そんな真面目な人でも此処にひとたび泊まると斯くの如き邪心が即座に芽生えてしまう、一種麻薬的な温泉宿。
かの洞窟風呂には文庫本一冊を持って行き、最低でも二時間は裸電球の下で読書に耽る。うら若き麗人を伴った場合は右手奥の段を最後までよじ登って最深部の三畳一間ほどのエリアに案内し、余所者に邪魔されぬよう周囲を警戒しつつ真の暗闇の中でヒタムキに愛を語る。
一泊でも十分に満足できるが、此処に連泊してみると真の「もてなし」とは何かと言う、その極意に触れることができるだろう。
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我が『一番大切な人を連れて行きたい宿』ランキングでは
今もダントツの一位です(笑)
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住所:
長野県須坂市大字仁礼3159
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- 電話番号: 026-245-2453
- 2004/11/03更新
- 2002/09/02登録
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