キース・ジャレット - ブック・オブ・ウェイズ -- ザ・フィーリング・オブ・ストリングス
Keith Jarrett - BOOK OF WAYS -- The Feeling of Strings
キースがオリジナル作品をクラヴィコードで演奏した録音。ピアノでもハープシコードでもなく、クラヴィコードを使ったという点にこの小品集のコンセプトが伺える。
クラヴィコードは楽器の特性上あまり大きな音が出ないが、反応がデリケートで音色を微妙にコントロールできる。そのためピアノやクラヴィコードを使用したときよりもさらにパーソナルな音楽になりやすい。
ここでのキースは、クラヴィコードが盛んに用いられた時代の伝統的な音楽素材を念頭に置きつつ、現代的な表現をその中に織りまぜている。
対位法的な処理が目立つ曲もあれば、パカッシヴな表現でリズムを強調したりもする。このように音楽の表情が単調になることが避けられ、様式的にも変化に富んだ構成になっている。演奏自体もこの楽器で可能な表現の幅を充分に使い切って必要十分な印象を聴き手に与える。
また、バロック音楽の演奏時に聴くことのできたアプローチはここでも健在で、各声部に充分なスペースを与えそれらが織りなすテクスチュアに、自然に注意が向くような配慮がなされている。録音も適度な距離感を演出しているため、キースの演奏をキースとともに追体験しているような感覚を持つことができる。これに楽器自体の特性もくわわって、全体としてとても親密な雰囲気を味わいつつ、演奏を堪能することができる。
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特に「Book Of Ways 12」「Book Of Ways 16」は、その音楽もさることながら非常に感動的な演奏で、何度も聴いているのに感情がバーストしそうになってしまう。
- 2001/12/03更新
- 2001/12/03登録
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