しけいしっこうにんのくのう
死刑執行人の苦悩
死刑制度についてどうのこうの言うつもりはない。親族を殺されたら犯人を憎むという気持ちは十分に理解できる。人が作った法律が完璧であるわけもないし、国家が死刑という名の元に殺人をすることが良いことだとも思わない。
心情的には死刑には反対なんだけど、制度として運用されていて、それが犯罪の抑止力になっているのだとしたら、それも理解できなくはないと思っている。
で、この本。
死刑の判決が言い渡された後、死刑が確定した人間はどうなるのか?もちろん、全員が人間性を取り戻すわけではない。ただ、毎日彼らを見つめる刑務官が彼らと交わす言葉から、刑務官もいろいろなことを考える。
法務大臣により死刑の執行を命じた場合、刑事訴訟法第476条により5日以内に刑を執行しなければならない。執行という名の下に、首にロープをかけ、レバーを引く刑務官と、ゼロ番区と呼ばれる舎房でその日を待つ死刑囚。
「死刑」についてのルポを多く手掛けている大塚公子さんが、元刑務官などに対し徹底した取材を行い、死刑制度の是非を問うドキュメント。読後感には「爽やか」などという言葉は一切待っていないので覚悟して読んで下さい。
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