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ジョゼ・サラマーゴ

ジョゼ・サラマーゴ

ポルトガルの国民的作家。1922年アジニャーガ生まれ。1998年ノーベル文学賞受賞。

邦訳は4冊出ている。きわめて寓話的な作風で、人間の生と死についてときにアイロニカルにときにセンチメンタルな筆致で描いている。ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソアを扱った『リカルド・レイスの死の年』の邦訳が待たれる。(追記:2002年9月に刊行された)

・『修道院回想録』(谷口伊兵衛、ジョバンニ・ピアッザ訳、而立書房)
戦争で左腕を失った“七太陽”の異名を持つバルタザル・マテウスは、リスボンで透視能力を持ったブリムンダと出会う。かれらは、二人に夫婦として祝福を施したバルトロメウ・ローレンソ神父がひそかに進めていた発明の製作を手伝うことになる。それは“大鳥(バッサローラ”と呼ばれる飛翔機械であった。神父は動力は人間の意欲であると考え、ブリムンダの透視能力を利用して壜に人間の意欲を集める。
 1713年から1730年にかけてポルトガル王ジョアン五世によって建造されたマフラ修道院。物語はその建造の過程を背景とし、上記の大鳥によって大きく運命を左右されるバルタザルとブリムンダを中心に、王族や建築現場で働く人々のエピソードを織り成して進んでいく。

・『白の闇』(雨沢泰訳、日本放送出版協会)
車で信号待ちをしていた男は突然目の前が真っ白になって見えなくなってしまった。親切な人に家まで送ってもらい、帰ってきた妻とともに病院へ行くが全く異常は見られない。その夜、この奇病について調べていた医者の目が同じように白い世界に閉ざされた。感染症のように、患者に接触した人たちが次々に同様の症状を訴えるようになり、政府は患者及び患者に接触したものたちを現在は使われていない精神病院に隔離する。医者の妻は見えなくなったと嘘をつき、夫についていく。そこで、目の見えない人たちとの不便でつらい生活が始まる。外部は軍に監視されで外へ出ようとすれば射殺すると脅され、内部では目が見えないことでトラブルが多発する。食料はごくわずかしか届けられないうえ、ついには銃を使ってそれを独占し、わけてもらう条件として金品や女の身体を要求するならず者たちがあらわれる。なぜか、ただひとりいつまでも目が見える医者の妻の視点で悲惨な物語が語られる。

・『あらゆる名前』(星野祐子訳、彩流社)
戸籍管理局の補佐官ジョゼは有名人の記事の切りぬきをコレクションしていた。彼の家は昔から職員が使っていたもので、管理局と内部のドアでつながっており、今は使われていないが鍵はジョゼが保管している。ジョゼはあるとき、自分のコレクションをより完璧にするためには、管理局に保管されている帳票を写さなければならないという誘惑に駈られ、閉ざされたドアを開けてしまう。急いで有名人の帳票を抜きとって自分の部屋に戻ったところ、一枚余分に持ってきてしまったことに気づいた。それは、誰も知らない無名の女性の帳票だった。しかし、ジョゼはそこに運命的なものを感じ、無名の彼女を探しはじめた。管理局の書類を偽造し、彼女の生家や通っていた学校などを訪ねていく。

・『見知らぬ島への扉』(黒木三世ほか訳、アーティストハウス)
ひとりの男が城の願いの扉を叩いた。男は知らない島を探しにいくための船が欲しいという。王様との長い問答の末、ようやく船を手に入れる。それをそばで聞いていた城の掃除女は決断の扉をくぐって男の船に乗ることにする。決断した女は次々にするべきことをこなしていく。だが、一緒に行ってくれる水夫を見つけることのできなかった男はそうそうに諦めようとする。

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やっき
  • 2002/09/20更新
  • 2002/09/20登録
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コメント (3)

2002/09/20

ぎゃー 『見知らぬ島への扉』以外は読みました。すごく好き、というわけではなかったけど・・・。 ペソアが題材のがあるんだー。読みたい。

2002/09/24

やっき 『リカルド・レイスの死の年』はまだ読んでませんが楽しみです。タブッキ『フェルナンド・ペソア最後の三日間』といい、ペソアって小説に書きたくなる人なんでしょうね。

2002/10/11

ぎゃー 買って来ました。>「リカルド・レイス―」

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