第81回アカデミー賞8部門を受賞作品。
スラムドッグ$ミリオネア
週末の夜、久々に劇場で映画を見ました。
映画は、前から楽しみにしていた「スラムドッグ$ミリオネア」。
人の入りは、結構多かったです。
* * *
物語は、インド最大のクイズ番組「ミリオネア」から始まります。
スラム出身の無学の青年・ジャマールが、知識階級も解けなかったようなクイズに次々と正解を連発します。
が、不正を疑われて警察に連行されたうえ、拷問による取り調べを受けてしまいます。
番組の録画を観ながら披露される「答えを知った経緯のエピソード」に、尋問する警部も、観客も引き込まれていきます。
やっぱりPG-12だけあって、ジャマール兄弟の生い立ちは過酷です。
ネタバレは控えますが、私は途中から兄のサリムに感情移入してました。
サリム切ないです。
別に弟を育てるために苦労したとか、そんエピソードはないんですけど。
冒頭、有名な映画俳優がスラムを訪れ、みんなが集まってサインをねだる場面があります。
トイレに閉じこめられたジャマールが肥溜めに跳び込んでトイレ脱出、うんこまみれのまま映画俳優に突進してサインをゲットするんです。
そのサインを兄はこっそり売ってしまい、怒ったジャマールに「お金になったからいいだろ?」と涼しい顔で宣うんですが。
これはその後の、二人の行動パターンを暗示する場面です。
ジャマールは、大事なもののためならどんな状況でも諦めず突進して行くまっすぐな子だけど、サリムはこの世はお金と暴力が支配すると思っている。
支配する方とされる方、搾取する方とされる方だったら、する方にまわらなきゃ!って。
そうやってドンドン悪事に手を染めていき、ジャマールとは人生の方向を違えるのです。
二人を繋ぐのは携帯電話の番号だけ。
でも、ジャマールが何のためにミリオネアに出たか、それがわかっているサリムは、ジャマールの変わらないひたむきさに、こどもの頃、うんこまみれで映画俳優に突進した姿を観ていたのかもしれない。
「神は偉大だ」と呟きながら。
もうお兄ちゃん、哀しすぎです。
声がガス吸ったみたいに甲高くてハスキーだけど。
インド映画(これはイギリス映画ですが)でお約束らしい、エンディングの群舞がこれまた楽しい。
ジャマールも、ラティカも、別人みたいにノリノリで踊り狂ってます。
とにかく、過酷な状況の中、たくましく生きていく子供たちの姿って、スラムの熱気と合わさってえらいパワーあるなぁ・・って、思いました。
その前半のパワーに、後半の盛り上がりが追いつかない、同じ高さにならない風も否めないけど、すごくいい映画でした。
冒頭の、元気に走り回る子供たちのシャツの文字が映画タイトルだったり、粋にデザイン化されたインド文字のエンディングロールだったり、そういうところもよかった。
とにかくこの映画、みんな走る走る。
『トレインスポッティング』よりは『28日後』(ゾンビ映画)を彷彿とさせる、命がけの走りです。
音楽も。
今年の夏は、これヘビーローテーションしようかな、というくらい。
「♪JAY HO!!」が耳から離れない・・(苦笑)。
- 2008年イギリス
- 原作:ヴィカス・スワラップ『ぼくと1ルピーの神様』
- 監督:ダニー・ボイル
- 出演:デーヴ・パテール、フリーダ・ピントー、マドゥル・ミッタル他。
- 2009/05/04登録
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