ソコハジブンデカンガエテクレ
そこは自分で考えてくれ
著者にまんまとハメられているのだろうか? 池田清彦とは、当代きってのペテン師なのだろうか? これは、現在、世の中で「正義」とされている事柄に、「おかしい」「バカバカしい」「金と権力を得るためのペテンだ」と、異を唱えたエッセイです。
たとえば地球温暖化の問題。氏は、「地球温暖化」とはEUが世界のイニシアチブをアメリカからぶん捕るためにでっちあげたカードだと論じています。その解説はいかにも理路整然としており、アメリカが京都議定書に批准しないのも当たり前か、という思いになりました。そして日本は、EUにまんまと騙された環境省のおバカな役人のもとで、二酸化炭素の排出権(これこそがEUの巧妙な仕掛け、らしい)を買うために何兆円もの税金をドブに捨てることになるらしいです。
さらに、地球温暖化よりも、エネルギー問題や人口爆発の方が人類にとって、のっぴきならない問題であるとも。石油は近い将来に底をつき、石油を燃やせなくなれば二酸化炭素も簡単に削減できるとの話はもっともだと感じました。
あるいは、法の精神とはそもそも「個人の自由を守るもの」であったはずなのに、今や個人の自由を制限する瑣末な法律が乱発されていると論じています。その原因は、論理性ではなく情緒で「正義」を振りかざすマジョリティーが、マイノリティーをいじめる社会背景にあるとのこと。情緒やコミュニケーション関連では、モンスターペアレントが生じた背景も論じられていますが、こちらは至極納得できました(個人的に)。
一度、読み終えてみた限りでは、池田氏の知性というものに私が追いつけていません。したがって、氏の言説が正しいのか、ペテンなのかも今は判断しかねています。ただ、衝撃的であったし、これまでモヤモヤしていた世の中への違和感に解答をもらった点もありました。再読、再再読したい内容です。
ものごとを洞察する力の参考にもなります。
そして。
「そこは自分で考えてくれ」。
タイトルがそのまま氏のメッセージなのだと思います。
- 商品名: そこは自分で考えてくれ
- 価格: ¥1,470
- 著者: 池田 清彦
- 出版社: 角川学芸出版
- 発売日: 2009-03-12
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