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サクランノニューヨーク

錯乱のニューヨーク

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レム・コールハース著。

ちくま学芸文庫の裏表紙によると、
「現代建築の巨人による伝説の著。待望の文庫化。この書を読まずして、現代建築を語ることなかれ。」

磯崎新の解説によると、
「20世紀に書かれた<建築>にかかわる「本」でもっとも影響力の大きかったのは、ル・コンビュジェの『建築をめざして』だといわれている。それ以来、これを越えるものはない。ひと頃ロバート・ベンチューリの『建築の多様性と対立性』が注目されてはいたが、歴史的ポストモダニズムの衰退とともに、評判が薄れていた。そして、このレム・コールハースの『錯乱のニューヨーク』がいまではそんな位置に浮上した。」

といったように、かなり評判が高い本ですが、専門的な難しい本というわけではなく、建築をよく知らない人でもかなりおもしろく読める本です。

磯崎新もそうですが、建築関係は知的な興奮を与えてくれる本がたくさんあっていいなぁ。私の専門のコンピュータ/ソフトウェアではおもしろい本なんかめったにないから(少なくとも私にとっては)。

9.11以降に読み返したら、いろいろ驚くところがありました。

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『BUTUS Casa』2002年11月号より

コールハースの出世作。ざくっざくっと、煽動的な言葉が語られる。資本主義の欲望のおもむくままに、自動生成する摩天楼の歴史をポストモダン的な視点で描く。例えば、過密した都市において、建築物の内部と外部、あるいは各階の機能が分裂する状況を指摘した。今でこそ簡単に読めるが、再版が刊行されるまでは、世界中の建築学生がコピーや孫コピーで読んでいた。
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とりあえず「前史」から、興味をもってもらえそうなところを抜き出してみました。

マンハッタンは進歩という名の演劇である。
劇の主役は「ますます力を強めながら決して止まることのない絶滅の原理」である。筋は、「洗練に屈服する野蛮」である。

オーティスはマンハッタン島の未来の発展のライトモチーフとなるひとつのテーマを導入した。マンハッタンとは、あり得るかもしれないが決して起こることのない災厄の集積である、というのがそのテーマなのである。

針はグリッド内に位置する最も薄く、内容積の小さい構造物である。
それは最大限の物理的インパクトと極小の土地面積とを両立させる。つまるところ、それは内部を持たぬ建築物である。
球は数学的には最小の表面積で最大の容積を包含する形態である。それは、物や人、各種の図像や象徴を何でもかんでも呑み込んでしまう無差別な収容力を持っている。球は内部にそれらを共存させるという単純極まりないやり方によって、それらを相互に関連づける。
個々の独立したマンハッタニズムの歴史は、その在り方こそ多種多様ではあるものの、結局のところはこのふたつの形態が演ずる弁証法の歴史である。つまり針は球になろうと欲し、球はときに針になろうと試みるところから生まれる帰結なのである。

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投稿者:
yatsu
詳細情報
  • 価格: ¥1500
  • 発売元: ちくま学芸文庫
  • 人名: レム・コールハース
  • 鈴木圭介 訳
  • 磯崎新 解説
  • 年(代): 筑摩書房 1978年刊
  • 2002/10/13更新
  • 2002/09/26登録
  • 8779クリック

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コメント (2)

2002/09/26

ソラニ ギラギラとした挑発的な文章がかっこいいですよね。かなり影響されました。

2002/11/04

yatsu でしょー。これ最高!

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