朝がくる度
こんなことをいえば、なんてイタイ人だろうと思われるかもしれないけど、
ずっと黒い石が胸の中でつかえている気がしています。小さいときからずっと。
経験とともに、ころころひっきりなしに転がるので、すごくつらくなったりする。
それはでも、わたしだけじゃなくて、多くの人が持っているものだろうと思うけれど、
わざわざ言うことでもないし、でもつらいし、はけ口がほしかったりするのだ。
それで、ね。
そういえば、大好きなんだった。いくえみ綾さんの描くマンガ。
なかでも「バラ色の明日」あたりの作品が好きで。
「朝がくる度」もそのころの作品で、主人公であるシスコンの大学生と、その周りの人々の物語。
出てくる人はみんな一見どこにでもいる普通のひとたちで、
その人たちの、大げさに言えば「不思議」とか「絶望」とか「希望」とか、そういうのにすごく共感してしまう。
「普通」を保てなくなりそうになったり、何かを愛しく思うところも。
ただなにより、ここの出てくる人たちの「黒い石」と、
それに対しての向き合い方はなんとも健気で、切ない。
シスコンじゃなくっても、
妊娠を偽ってなくても、
ゲイじゃなくても、
朝がくる度に、落胆を味わっている人にはおすすめです。
- 2009/07/06登録
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