キース・ジャレット G.I.グルジェフ 聖なる讃歌
Keith Jarrett - G.I.Gurdjieff
キースの作品群の中における最大の問題作の一つ。正確に書くと、これはキースの作品ではなく、ロシア正教の流れを汲むロシア神秘主義の思想家グルジェフが、彼の弟子トーマス・デ・ハートマンに書き取らせたものである。また、ハートマン自身によってレコーディングもされている。
キースがグルジェフやウスペンスキー等の思想に触れたのは1960年代、チャールス・ロイドのバンドに在籍しているときである。
自らの確信においてグルジェフの思想への理解を深める過程で、ここに収録されている楽曲の演奏というアイディアに行き着いたものと予想されるが、具体的なきっかけは、グルジェフ・グループのメンバーの一人からグルジェフの残した作品をレコーディングする気があるかと訪ねられたことだ、という。
このアルバムにおける演奏からはキースの個性や感情の表現といったものはあまり感じられない。非常に静かで、時に激しい表情を見せるときでさえ感情を超えた必然性を感じさせ、グルジェフへの捧げものといった雰囲気を強く持っている。
グルジェフという先入観をはずしても、ここに収録されている音楽はシンプルで感動的な作品が多いため、純粋な音楽作品としても楽しむことができるだろう。
- 2001/12/06登録
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