ミンシュトウガヤクソクスル99ノセイサク
民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか? / 神保哲生
「政権選択選挙」
今回の総選挙を前に、しきりに強調されている言葉。
50年以上も政権交代が起こらなかった(細川連立政権の一瞬だけはありましたが)事が、政治の腐敗と、政治への不信・無関心を呼んだ事は間違いありません。かくいう僕も政治家には何の期待もしていなかったし、関心が無かった。政治・政策よりも政局ばかりに焦点が当てられたマスコミの報道に触れる度に、あんな気持ちの悪い世界は自分とは関係の無い世界だと思ってました。そのくせに小泉内閣のパフォーマンスには何も判らず踊らされたクチです。無知でした。その結果として今、格差社会を肌で感じるようになったからこそ社会保障問題に関心を持つようになったのは皮肉な事ですが。
当たり前と言えば当たり前なんですが、各党がマニフェストを発表し、その政策によって国民の支持を仰ぐという、そもそも選挙が行われる至極真っ当な目的に今回ようやく焦点が当てられた気がします。僕もそうですが選挙を前に、各党の政策や基本姿勢をきちんと勉強した人は多いのではないでしょうか。ただ、マニフェストを見ただけではどのような国づくりを目指しているのか判りづらいものです。僕はこの本を読んで、民主党がやろうとしていることを知りました。割と中立的な立場で書かれているので読みやすく参考になりました。
神保さんの解説によれば、もし民主党が公言している政策が実行されたならば、社会が劇的に変わるんですね。
民主党は、税金の流れをはじめ情報公開による政治の透明化を公言しています。
これはどういうことか。
かつては国のことは政治家(というより官僚?)に任せておけばよかった。経済成長の時代にはそれである程度うまくいってた。ところが経済成長が頭打ちになり(永遠に続く経済成長なんてあり得ない)失業者は増え、年金制度は破綻しかかっている。これに対して民主党は公正・公平と機会均等をキーワードとした社会保障策を充実させる約束をしていますが、こういった制度の透明性を上げることにより市民主導の社会を目指しているそうです。つまり政治の事は上がなんとかしてくれるという(おそらくは江戸時代から続く)「お上意識」から、自分たちが積極的に政治や地域社会へ参加していくという方向へのシフトチェンジを意味します。ある意味では今より面倒な事が増えるかもしれません。
社会保障を厚くするということは税金が高くなるかもしれない。
僕はそれを踏まえたとしても、民主党には特に社会保障の面での改革を期待しています。どれだけ実現出来るかわかりませんが、平たく言うとアメリカ型社会からヨーロッパ型社会へ、というのが僕の理想なので。
そしてここが重要だと思うのですが、今回の選挙で民主党が政権を執る、或いは執った後の政策が云々ということよりも、政権交代が出発点となって、その後の政治のカタチが変わることに期待しています。
それは、国民 [=自立した個人] の意志が国のカタチを決めるという
本当の民主主義がここから始まる、という意味に於いてです。
立場が違えば考え方が異なるのは当然のこと。色々な考えの人がいて当然です。だからこそ、政党は論点をずらすことなく政策で競い合う。市民は勉強する。政府は勉強の場を与える。そうやって政権が選ばれるのが民主主義だと思います。
今後また自民党と民主党の二大政党対決が続くのか、或いは新たな政党が出てくるのかはわかりません。おそらくそれは時代が決めることでしょう。しかし政権=国のカタチを決めるのは他でもない自分です。
- 商品名: 民主党が約束する99の政策で日本はどう変わるか?
- 価格: ¥1,500
- 著者: 神保 哲生
- 出版社: ダイヤモンド社
- 発売日: 2009-07-03
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