ボートノサンニンオトコ
ボートの三人男
イギリスの作家ジェローム・K・ジェロームが、18
89年に発表した、当初は「テムズ河流域の都市の歴
史と地理の案内書」を書くつもりが作者の溢れんばか
りのユーモアが災いして「素晴らしい滑稽小説」にな
ってしまったという楽しい小説。
筋は「自分達は病気だ、休養が必要だ」と思い込んだ
三人の紳士が、一匹の犬をお供に連れて、テムズ河の
ボート旅行へ出掛ける、というもので、出掛ける前か
ら旅行中から、次々と色んな事件が起きたり、三人が
語り合う様々な逸話が楽しくて何度読んでも頬が弛ん
でくる小説です。
特に私が好きなのは第7章の、旅行者に墓を見せたく
てたまらないお爺さんとJとの応酬や、第13章の、
犬のモンモランシーと恐ろしい黒猫との会話など。
次の章の、三人がアイリッシュ・シチュウを作るくだ
りも捨てがたい。
あと全然関係ないんですが、ドイツのエーリヒ・ケス
トナーに「雪の中の三人男」という作品があり、これ
がまたすっとぼけた味わいでとても面白い小説です。
アメリカの映画でも、男性三人組に珍事件が降りかか
る、というような作品がありましたね。そういうもの
もこの辺の流れを汲んでいるのかな、と思ったり。
男が三人集まると、どうも面白い出来事が起こらずに
はいられないようですね。
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コメント (4)
2002/10/12
由香 キリスト生誕の「東方の三博士」以来の伝統なんでしょうか。私も「ボートの~」、“英国!”という感じで大好きですが、これまた大好きな金井美恵子がこの作品を冷笑してたのがカナシイ・・・
2002/10/13
みゅーと ドタバタのイメージがあってお好きではなかったのかも<金井美恵子 でも美しい風景の描写や、歴史上の事件などにもかなり筆を費やしてあって、ただのユーモア小説には終わってないのですけどね。私もホント「これぞ英国のユーモア」って感じで大好きなんです。
由香 美恵子嬢は“自分は頭がいいと思ってるシニカルぶった男子高校生が好きそうな、底の浅い云々”とかなんとか、言われてみれば的確な(笑)評を下してました。でもユーモア小説の白眉だと思いますよー、私も。
みゅーと その「魚の剥製(今調べたらマスでしたね)」を「自分が釣ったと言う人物が次々現れる」くだり、ここ私も大好きで。傑作ですよね。
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