コルシカ スベテノザッシヲオンラインヘ
Corseka - 全ての雑誌をオンラインへ
ここ一年(現在2009年10月)、本当に本や雑誌が売れなくなってきたそうだ。 そんな中、斬新なアイディアを捨て身で実現した一つの試みである「Corseka/コルシカ」。 市販されている雑誌を買って来て、スキャンしてデジタル化し、それをオンラインで販売、但し売れると予想される数量の雑誌を実際に運営元のエニグモ社が買い取っているので、著作権上の問題はクリアしている(筈だ)、という相当強引な理屈に基づくビジネスモデル。 昔からこういうサービスを待望してきた身としては、即座に会員登録して、試しに一冊雑誌を購入してみたりする。 2009/10/07にプレジデント誌を一冊購入してみた。
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勿論、議論百出で、多分、圧力がかかったり、訴えられたりして、短命に終わるだろうと予想される。 サービス名「コルシカ」は、多分、コルシカ出身の英雄「ナポレオン」にあやかったものなのではないか、と思われるが、ナポレオンのように世界に旋風を巻き起こすことが出来るのか? どうやらエニグモ社は出版界に全く根回ししていないようで、既にサービス開始から二日後の2009/10/09の時点で、既に一部の雑誌の閲覧を停止するという事態になっている。 私の購入したプレジデント誌も、オンラインのストレージから消えてしまったようだ。(料金も帰ってくるらしいが)
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雑誌を買った人が持つ「個人利用の範囲」の権利でのスキャニングをコルシカ側が代行しているだけだ、という理屈らしいが、何となく今は亡き「録画ネット」を彷彿させる。(そもそもその辺りで既に嫌な予感がするのだが・・・) 希望すれば、別途お金を払って、リアルの紙の雑誌をコルシカ側から(一年以内なら)送って貰える、という芸の細かさもあるらしい。
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当然、雑誌協会はカンカンで、10/9時点では「日本雑誌協会のサービス中止要請を受けてエニグモは9日、両者で今後の対応に関する意見調整を実施したことを明らかにした。その結果エニグモは、日本雑誌協会会員出版社の雑誌の販売をいったん中止することを決定。その一方で、雑誌の販売を求める出版社もあることから、サービス自体は今後も継続する。」ということだ。
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個人的には、雑誌を家に置いておくことはほぼ不可能になりつつあり、このサービスには期待が大きい。 死にかけている日本の出版業界を回生させ得る数少ない手段の一つだと思うのだが、残念ながら既存の業界団体がオープンな態度でこういうビジネスを認めるとは思い難く、前途多難だ。 ケンシロウだったら「お前は既に死んでいる」と言われそうな状況なのではないかと心配しているだけに、こういう前向きな動きを単に圧殺してしまわないで欲しいと思う。
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又、コルシカ側のサービスも、絵として雑誌をスキャンしているだけで、OCR一つ行われていないから、当然、目次から該当ページへリンクでジャンプしたり、検索語でサーチしたりも出来ない。 本当に紙の雑誌をPCに持ち込んだだけ、という手堅い手法だ。 多分、雑誌閲覧中は、ブラウザ上のコピペ機能にも制限がかかるようになっているような気がする。(スクリーンショットで画像を他に写し取られたらデータが簡単に流出してしまうものね)
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今後、どう動くのかは分からないが、コルシカのサービスで雑誌販売を継続して欲しい、と希望している雑誌社もあるのだそうだから、そういう雑誌をオンラインで販売し続け、段々に領域を拡大して、最後にはプレジデントやら日経BP社やらを包囲して落城させる、という粘り強さをエニグモ社に期待したい。 Googleじゃないんだから、そんないきなり走り出して既成事実的にデジタル化を認めさせる、なんて具合には行かないだろう。(Googleだってそんな簡単には進められていないと思うし)
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書店の書棚スペースに限界がある以上、物理的な書籍流通には隘路があり、そこが彼らの突破口なのだと思う。 流通で書棚スペースを確保出来ないような小規模な出版社は、逆にコルシカのサービスを歓迎するのではないだろうか?
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いずれにせよ、コルシカ(エニグマ社)が生き残り、日本の書籍流通・出版界に新しい風を吹き込み続けますように。
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関連記事:
雑誌をスキャンして売っている『コルシカ』で雑誌を買ってみた
雑誌スキャン販売『コルシカ』が開始2日目で一部サービス中止! 返金手続きへ
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2009/10/15追記
トップページにアナウンスがあり、14日時点で、一旦サービス(雑誌販売)を中止するらしい。
このまま消滅してしまいそうな予感もあるが、もう少しどうにかならないものだろうか?
===== 引用開始 =====
2009/10/14
雑誌の取り扱いについて
平素はコルシカをご利用いただき誠にありがとうございます。
コルシカでは、社団法人日本雑誌協会との意見調整の場を持たせて頂くとともに、 社内で検討を重ねた結果、一時的に雑誌販売を中止させていただくことといたしました。
今後は雑誌出版社各社と協議を行い、十分な雑誌を取り揃えた上で、 サービスを再開させていただく所存でおります。
これからもコルシカをご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
===== 引用終了 =====
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2009/10/16追記
ダイヤモンド社サイト「著作権を無視したエニグモは雑誌ビジネスの未来を阻害するのか」
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2009/10/23追記
新刊JPというサイトによると、コルシカが動き出す以前から、既にFujisan.comというサイトで、雑誌のデジタル版の販売は開始されていたという。 今度、こちらでも是非購入してみなくてはなるまい。
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2010/01/29追記
講談社、小学館など日本雑誌協会(雑協)加盟の出版社約50社が連携し、雑誌記事をインターネットで配信する実証実験を28日から始めるそうです。 ばら売り可 雑誌のネット配信実験開始 急速に進む出版物のデジタル化に対応した取り組みで、2011年度に有料での実用化を目指す、とのこと。 個人的にはちょっと値段が高過ぎないですか?とも感じるのだが、結果を見守りたい。
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2010/03/17追記
結局、コルシカは事業再開することなく、サービス終了となった。 スジ論では通らない話だったのだろうが、昨年後半から余り日本の雑誌業界側でのはかばかしい進歩は見られていないように感じられているので、今後、日本の雑誌の世界がどのように電子化に対応して行けるのか、引き続き注視して行きたい。
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- 発売元: エニグモ社
- 年(代): 2009/10/07
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住所:
渋谷区渋谷3-21-11
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コメント (5)
2009/10/10
カオナシ 雑誌じゃなくって、店頭に並べられることもない書籍が沢山あるそうですから、それらを買い取って・・・(笑)
島崎丈太 逆に、もしもオンラインで電子版が売れたら、それらをエニグモ社が買い取る、という約束にしておいたら、実現可能かも知れませんね。 で、買い手が送料を払うなら、現物を手元に送って上げる、と。 私の場合は(カオナシさんの影響もあって)膨大な書籍が自宅に積み上がってしまっているので、電子版さえあれば、手元には紙版は置きたくはないです。
2009/10/15
Tizit ScanSnapで所有雑誌のpdf化を進めている身としては,残念でなりません。新刊でもままならない現状では望むべくもありませんが,その先にはバックナンバーのデジタルデータ販売も有り得たかと思うと尚更です(障害は多いにせよ,こちらのほうがビジネスになりそうな)。そういえば偶然ですが,『GRAPHICATION』最新号の特集が「雑誌を考える」ですね。
島崎丈太 同感です。 雑誌記事に関しては、一個一個を切り離して、少額決済(Paypalとか?)で購入出来るようになってきたら、出版社は過去の遺産を再び商品として活かすチャンスを得られると思うのですが。 今の日本の出版界の状況では、このまま座して死を待つ、ということになりかねない気がして心配です。
島崎丈太 紙媒体だと一冊当たり学割だと830円、半年購読でも1330円の雑誌で、記事一個が600円かあ・・・ ちょっと高過ぎる気もするのですが、この1/4位の価格だったら悪くないかも? 過去の記事の切り売りって、紙媒体だったら全く不可能なのだから、もう少し安くして、複数の記事が売れるようにした方が作戦としては妥当ではないですかね。
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