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『犬猫』(井口奈巳・監督)

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≪犬はどっち? 猫は?≫
観ながら、どんどん頬が緩み、ニヤニア顔で見入ってました。なんでかって? 榎本加奈子(ヨーコ)と藤田陽子(すず)、両嬢が、あまりにもフツーな女の子の、フツーな生態になりきって、結構、おバカ、でもかわいい仕業をやってくれちゃっていたからです。
幼稚園から一緒、でもいつも同じ男を取り合うから、仲が悪い。現に、すずの今カレの西島秀俊は、ヨーコの元カレ。なのに今カレに見切りをつけたすずが転がり込む小池栄子(アベちゃん)ち、には、すでにヨーコが先に転がり込んでいた。アベちゃんの留守宅を預かるふたり、一体、ドーする!!
よーするに、オトコは、どうでもいいんです。というか、相手の持ってる玩具は自分も欲しい、取り合ってみたものの、それに飽きたら、やっぱ、またふたりでつるんでる。
こんな私みたくオっさんには理解不能なおふたり、でもそのやりとりは、きちんとリアル。あのくらいの歳のおんなの子って、いかにもああいう一軒家が、好き。ヨーコが好きな忍成修吾の三鷹クンを、すずはまた、ヨウコからとりそうになっちゃった。でも、今度はふみとどまった。そんで三鷹クンに言うの。このまま一晩中いられたら困るから、「三鷹クン、帰る? 帰ろゥー?!」。「もう帰って!」でも「帰れ!」でもないんです。でも有無を言わさないの。すず、結構、その辺の貞操観念はあるってことなんでしょ?
ふたりともおんなじ道の間違え方するし、おんなじ花を買ってきて、先に活けられちゃったヨーコはムっととする。でもラストで、スズは「さきに買ってきちゃって悪かったネ」みたく、さりげなく花をゴミ箱に捨てちゃってる。これがふたりの和解のしるしなんですネ。ヨーコからの和解のしるしは、指の傷の包帯が風に吹かれて飛んで行っちゃうシーン。なんのこっちゃ? とお思いの方、とにかく観てみてください。おもしろいデス、この映画は!
まるでエリック・ロメールの“おんなのコ物語”シリーズ(『緑の光線』、『友だちの恋人』なんか)、みたくお洒落なコントを、井口奈巳って若い監督は撮っちゃった。このヒトの第3作目が、『ひとのセックスを笑うな』、なんですネ。
あと、この監督、少女マンガのすごく正統的な読者でしょ? だって、「三鷹クン」は『めぞん一刻』(高橋留美子)だし、「チキジョージにこのバス、行きます?」(井口昇)、「ん‐‐‐、吉祥寺?」(榎本加奈子)って、『綿の国星』(大島弓子)だもん。

『犬猫』(井口奈巳・監督)

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anoano画像 投稿者:
anoano
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  • 販売元: レントラックジャパン
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  • 2009/10/27更新
  • 2009/10/24登録
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