ピエドラガワノホトリデワタシハナイタ
ピエドラ川のほとりで私は泣いた
パウロ・コエーリョの作品は、他には『アルケミスト』くらいしか知りません(しかもちゃんと読んだことはない^^;)。
この小説と出会ったのは1年程前。当時の勤め先の最寄り駅にあった「駅の中の図書館」に置いてあって、二日くらいで読んで返しました。
しかし最近、たまたま本屋の店頭で見かけたとき、無性に読み返したくなって、ついつい購入してしまいました。
主人公の女性ピラールは、幼馴染の男性から連絡を受けて、12年ぶりに彼に会いに行く。再会した彼は修道士になっており、病を癒す奇蹟の力を持った人物としてたくさんの支持者を持つ存在となっていた。彼から愛を告白されたピラールは、戸惑いつつも彼の旅に同行することにするが...。
物語の終わり寸前まで読み進めてきて、私はこの男性のことを、なんて身勝手な男だ、と憤慨しておりました(苦笑)。
ヒロインに対して散々自分の(宗教的)思想を啓蒙しておきながら、ヒロインがその気になるや、要約すれば"自分が今歩んでいる苦しい道を、他の誰かを一緒に歩ませる気はない"といった理由により、自分の持つ特別な能力を敢えて捨ててしまう。
そんな男性の行動に、ヒロインは半端じゃなく打ちひしがれるのです。
ここまで読んできて私がひどく腹を立てたのは、恐らく、失敗を恐れ無難な人生に甘んじてきたヒロインを男性が一方的に啓蒙するという図式の末にこうなった、というのが理由でしょう。
しかし物語の終わり、ヒロインが自分の苦しみを捨てるために書いた文章(≒この物語、ということになるのでしょうか)を読んだ男性は、自分の道を再び生きる決心をするのですね。なるほどこれは確かにこれ以上ないハッピーエンドです。
宗教的なファクターは全てうっちゃっておいても、非常に考え起こさせることの多い物語でした。
↓URLはパウロ・コエーリョの公式ウェブサイト(日本語版)。但し、全部日本語というわけではありません(^^;
- 原題: Na margem do rio Piedra eu sentei e chorei
- 人名: Paulo Coelho
- 山川紘矢+山川亜希子(訳)
- 発売元: 角川文庫
- ISBN4-04-275003-6
- 2002/10/20登録
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