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思想地図vol.4 特集・想像力 (NHKブックス別巻)

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 ゼロ年代の創作や批評がどういうものだったのか――実作を通してではなくほとんど東浩紀を通してといったほうが良さそうなくらいに、「ゼロ年代」とは東浩紀によって提唱された動物化概念と、アニメ・ゲーム・ライトノベルの世界観、セカイ系、萌え、N次創作、そして佐藤友哉と舞城王太郎が半ば囲い込まれるようにして純文学と接続し、ブログ論壇→ニコニコ動画→ゼロアカ創作みたいな流れから、本来そこにあるべきでないものが別の枠組みに取り込まれること、によってムーブメントが生まれる過程を予見すること、が実質的な作業だっただろう(ロスジェネ論壇然り)。本書からは、サブカルチャーの中核に位置するのは批評であるという業界向けのメタメッセージすら読み取れる。去年のゼロアカを通して、「くだけた批評」がそれは批評ではないとされながら、ではそれ以外になにがあるのか、というマイナスにマイナスをかけてプラスにするみたいなエクスキューズを伴って実に笑える動画をたくさん提供してくれたのだが、今回の阿部和重の短編小説はそうした雰囲気をよみがえらせる内容になっていて私的にはドストライクだった。(まあ、阿部とゼロアカは何の関係もないが。)私はこの短編で阿部と舞城王太郎の比較を、はじめて意識した。ただし、「これは愚痴である」という前置きを阿部和重が必要とした意味が熟慮された上での話である。また、キャラクターが越境するとは言うが、「インディヴィジュアル・プロジェクション」の主人公は本書において、越境というよりむしろ、「巣に帰る」といったほうがしっくりくる。つまり、諦念とはそのことを指している。「ほんとこの業界、本格的なバカと混じりっ気なしのアホしかいないから、すべてにおいてほったらかしのありさまだ。」なるほど、印象としてはそんな感じである。「ほったらかし」というのは実に的を射た表現だ。「ほったらかし」というのは「ばら撒き」である。広告的な、ニューアカ的な、80年代的な業界人の姿勢が、いまだ律儀に継続されているというわけだ。東浩紀のツイッターを追うとこうした業界の空気は比較的、把握しやすいだろう。むしろ、東浩紀をプラットフォームとした業界人のネットワークを観察するということが、私たちの最大の関心事でもある。だもんで、阿部和重はともかく、鹿島田真希は意外であった。宇野さんはよく知りませんが、今回、批評は、身も蓋もないこと言うことで居直るということを彼の発言から感じることが多かった。別に批判的な意味ではない。よくある立場だと思う。

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  • 商品名: 思想地図vol.4 特集・想像力 (NHKブックス別巻)
  • 価格: ¥1,575
  • 出版社: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2009-11-26
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  • 2009/12/05更新
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