じゃっく うぉまっく
ジャック・ウォマック
凝った言語実験と繊細な人物描写、とち狂った背景世界。
もしかしたらあなたが気に入るかもしれないマイナー作家です。
SFと主流文学の境界上にあり、一般にはサイバーパンクがらみで語られることが多いのですが、実際にはほとんど関係のない、独自の世界を作っています。
作品の特徴は以下のとおり。
・代表作においては奇妙な響きをもつ「未来の英語」を登場人物が話し、地の文までがそれで綴られる(一人称形式のため)
・つねに極端なディストピアが舞台となり、突き放した悲惨さの描写がしばしば乾いたユーモアを漂わせる
・人間性への鋭い洞察に裏付けられた、時にエキセントリックながら奥行きの深い登場人物たち
・ほとんど嫌味なほどに頻発される比喩やアフォリズム
・グノーシズムやエルヴィス・プレスリー信仰、超常現象や陰謀史観といったトンデモ要素と、意図的にチープなSFガジェットによって作り出される、珍妙でありながらリアルな手触りをもつ世界
日本では、ウィリアム・ギブスンの翻訳などで知られる黒丸尚による訳で、代表作である長編六部作、通称「ドライコ・シリーズ」のうち二作が出版されましたが、翻訳家の早すぎる他界によって打ち止めとなり、すでに10年が経ちました。
本国ではシリーズも完結し、そこそこ評価も固まって、作家自身は最近ではギブスン主演のドキュメンタリーにちょっと顔を見せたりしています。
ちなみに、現在は出版社で編集に携わっていて、ニール・ゲイマンの担当編集者でもあるそうです。
「ヒーザーン」と「テラプレーン」、いずれもハヤカワSF文庫より。
http://homepage1.nifty.com/ta/sfw/...
近くの古本屋で見つけたら、どうぞ保護してあげてください。
日本にはこんな↓ファンサイトもあるようです(と実は手前味噌)。
http://members.jcom.home.ne.jp/d--p/...
- 2002/11/10更新
- 2002/11/10登録
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コメント (2)
2002/11/11
BRAVO30000W! 『テラプレーン』大好きです。故・黒丸氏の翻訳によるところが大きいかもしれませんが。脱ポケット。
2002/11/15
倉田タカシ 早世がつくづく惜しまれます。倍二重。
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