やまもとなつひこ
山本夏彦
「愛する」という言葉を平気で口に出して言えるのは鈍感だからだ
大正4年、東京下谷根岸生れ、平成14年10月23日没。享年87歳。
雑誌「室内」編集兼発行人にしてコラムニスト。連載コラムとしては「週刊新潮」の「夏彦の写真コラム」、「諸君!」の「笑わぬでもなし」、「室内」の「日常茶飯事」等。
履歴はここで。
http://noz.hp.infoseek.co.jp/...
ものの考え方という点で、この人の書いたものから教わった事は本当に多い。例えば、今の世の中、エアコンとかクルマとか色々文明の利器の世話になりながら、その頂点に立つ原発だけは要らない なんてありえないよ とか(もちろん原文ははるかに名文)。
よく「辛口コラムニスト」とか評されていたが、それはちょっと違うんじゃないか。ご本人も「カレーじゃあるまいし」とおっしゃっていたようだ。
辛口なのではなく、物事の本質を言い当てていたのだ と思う。
本質を簡潔に表す事の達人だった。
夏彦翁の言葉の一部を御紹介
「日本人とは何か、一口で言ってみる。あれは『ニセ毛唐だ』」
「イデオロギーの相違は根本的かつ絶対的で、話し合いで解決できるようなものではない。もし話し合いで理解に達したら、それは理解ではなく屈服したのだ」
「ワイロは浮き世の潤滑油である。もらいっこない人は自動的に正義漢になるが、一度でももらってごらん、人間というものが分かる。古往今来正義の時代は文化を生まなかった。『文化は腐敗の時代に生まれた』と昔,渡部昇一は言った。卓見である」
「身辺清潔の人は、何事もしない人である。できない人である」
「私は衣食に窮したら、何を売っても許されると思うものである。女なら淫売しても許される。ただ、正義と良心だけは売り物にしてはいけない」
「一人安全かつ居丈高なのは新聞の正義だけである。けれども、およそ大ぜいが異口同音に言う正義なら安物で眉ツバにきまっている。たとえ肉体は売っても、正義を売り物にするなかれ、と古人が言っている」
「私は断言する。新聞はこの次の一大事の時にも国をあやまるだろう」
「人は言論の是非より、それをいう人数の多寡に左右される」
「私はジャーナリズムを嫌悪し、かつ軽蔑しながらなお長年そのなかで衣食してきたものである。だから、せめて自分でも信じないことは書くなと言いたい」
「銀行は国民の敵ですぞと私は何度も言ったが、実はその背後にいる大蔵省が敵なのである。不良銀行をつぶしたらそれが波及して優良までつぶれる、つぶれたら大衆の預金はふいになる。それを守るために銀行を助けるのだと、大蔵省はこの期に及んでもなお預金者に恩を着せるのである」
夏彦節人気投票
http://hw001.gate01.com/namekujiken/...
夏彦翁の入れ歯を作った医師の話
http://www.gvbdo.com/omoi/...
「室内」2002年12月号と翌1月号は追悼で「山本夏彦特集」を組んだ。
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/...
12月号では向田邦子・盛田昭夫等との対談抜粋や、久世光彦・石山修武・安野光雅・出久根達郎・群ようこ・安部譲二等の追悼文が掲載されている。
巻尾には「編集兼発行人・山本夏彦が表に出るのは、これが最初で最後です」とあった。彼の薫陶が行き届いている。
2002.11.28
山本夏彦さんの「お別れの会」に、読者の一人として行ってきました。会場は300人ほども入るでしょうか、満席でした。20年来のファンという日本TV井田由美アナウンサーの司会で会は淡々と進みました。5人の方が弔事を述べられたのですが、どれも山本さんのお人柄に触れながらその死を悼み、お別れを述べる簡潔にして心温まるものでした。
先年京都に行きながら、帰ってきても寺社のことには一切触れずに「昔ながらの横丁がまだちゃんと残っていたよ」とおっしゃっていた話。来年の新年会を心待ちにしていて、会場の腹づもりの話までしながら最後にぽそっと「でもね、今は葛湯しか喉を通らないんだ」とおっしゃったのを聞いて、よい葛湯を手を尽くして探し、やっと見つけて買って帰った家のTVで訃報を聞いた話など、聞いていてなんとも言えない気持ちになりました。最後に立った安部譲二さんの弔辞からは、山本夏彦さんを慕う気持ちが本当に強く伝わって来ました。
今年の始めに撮ったという祭壇のお写真は本人もお気に入りだったそうで、とても素敵な笑顔でした。献花をしてお礼とさようならを告げてきました。長い間ご苦労様でした。合掌。
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- 2006/04/16更新
- 2002/11/28登録
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ずっと欲しかった「恋に似たのもの」をやっと手に入れた
- yicr日記 | Tracked: 06.10.9 6:52 pm
昨日、ブックオフで、以前から手に入れたかった「恋に似たもの」山本夏彦(著)を購入
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