Film:The Geography of World Cinema
大久保賢一『映画:二極化する世界映画』朝日出版社(2002)
著者のいう「二極化」とは、今まさに世界を席巻している巨大資本によるハリウッド型の映画と、資本や国籍に関らず旧来の使い古されたテーマや手法を因襲することに注意を払ったインディペンデント型の映画です。しかし、いまや一概に規模や国籍だけで大別はできません。それらは手法の違いであり、もっと突き詰めれば精神の持ちようでしかありません。だから、お金をかけたからアメリカだからハリウッド型であるというわけでもありません。
インディペンデントな映画をアメリカやヨーロッパ、イランなどのアジア、韓国や中国、そして日本などの東アジアなどから幅広くわかりやすい文章で紹介してあります。
「主人公が権力的に画面の中央にいるとか、ドラマは山場、ピークがなくてはいけないとか、どちらも形で言えばピラミッドのような三角形によって映画ができあがっている。……旧来の三角形の思想を乗り越えた叙述の向こうに、明日の映画があるのではないかという気がしています。」
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