NHK 百年インタビュー 陶芸家
第十四代酒井田柿右衛門
人間国宝の柿右衛門とは、どんな人だろう、とNHK BShi で「100年インタビュー」を見た(5月27日午後0:30~2:00 再放送)
インタビューに先立って、窯元の工房の風景が紹介される。土こねから成型、水拭き、素焼き、下絵描き、施釉……。それぞれの工程をキャリア何十年の職人さんが黙々とこなしている。そして火を見ながらの窯の作業まで。
それらの全ての工程に携わる職人の仕事や、柿右衛門様式と呼ばれる様式を守り、仕入れる土や古い鉄材の仕入れまでを統括して人格化されたものが「人間国宝」としての柿右衛門なのだという。
その陶磁の詳しいことは知らなかったが、西洋にも輸出され、柿右衛門の美しい赤絵に最も調和のとれた素地であるといわれていた『濁手(にごして)』と呼ばれる素地は、乳白色の柔らかい温かみのある素地だが、その製法と原料入手の困難さから江戸中期(6代ないし7代柿右衛門の頃)に一度途絶えていた。
濁手の復興は待ち望まれたが、その復元は12代柿右衛門(1878生~1963没)とその子13代柿右衛門(1906生~1982没)で復元される。柿右衛門家に伝わる『土合帳』等の古文書を基に試行錯誤を重ねた挙句のこと。1953(昭和28)年、ようやくこれに成功し、甦った。
14代当主は、「西洋の感覚のなかに綺麗なものへのものはあるが、日本には綺麗なものとさらにその奥にある美しいものを感じる感覚がある」という。材料のなかに、例えば釉薬などでは、化学的に作られ濁りのないものがどんどん出てくるが、それは確かに綺麗なものは出来るが、奥行きというか美しさとは違うものなのだ、とか。
少年時代から絵付けの名人であった12代と、器をつくる13代との間で、それぞれに期待され、家出をした時代の話など、興味深いインタビューであった。
- 2010/05/26登録
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