しどうしゃふざいのにほん
指導者不在の日本 The Economist 記事
相変わらず辛口の記事 問題は表紙である。宮崎正弘さん指摘のとおり日の丸への侮辱である。外務省も官邸も抗議したような事実はなさそう。日本のマスコミは暢気というか間抜けである。TV各局も取り上げないだろう。黙って見過ごすことは国力衰退の現れではないか。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/...
かつて世界の羨望の的だった日本。だが、現在の希望は、ついに改革が可能になるほどまでに事態が悪化したことにある。
鳩山首相、辞意表明 小沢幹事長にも辞任求める
歴史的な勝利で政権を取りながら、結局、259日しかもたなかった〔AFPBB News〕
2006年以降、日本には5人もの首相がいた。うち3人の在任期間はわずか1年だ。6月2日に辞意を表明した無力な鳩山由紀夫首相に至っては、259日をもちこたえるのがやっとだった。 鳩山氏の突然の辞任がとりわけ大きな失望を招くのは、同氏が率いた昨年8月の総選挙が、数十年間にわたる自民党支配に終止符を打ち、何か新しい日本の政治が始まる節目になると見られたからだ。 ふたを開けてみれば、鳩山政権も過去の歴代政権に劣らず無能で目的がなく、スキャンダルにまみれたものとなった。 こうした混乱の責任の大部分は、鳩山氏本人にある。「宇宙人」と呼ばれ、前週末に見かけた小鳥が辞任を考えるきっかけになったと語る鳩山氏は、息を呑むほどの指導力の欠如を露呈した。 世論調査で民主党の支持率が急落し、政権は少数党との連立に頼っていたとはいえ、最も明白な足かせとなっていたのは、鳩山氏自身の不透明な政治資金の問題と、米軍基地の移設先を巡る優柔不断な態度だった。 6月4日に民主党内の投票で選出される次期首相に問われるのは、鳩山氏の失態が、過去9カ月の日本における2大政党制民主主義の実験がそもそもの発想からして間違った大失敗であったことを意味しているのかどうか、ということである。 その答えに関心を寄せるのは、日本だけではない。近年、日本の首相はあまりにも目まぐるしく交代してきたため、誰が政権を担っても世界第2位の経済大国である日本の情勢に大した変わりはないと考えるのは容易だ。アジアにおける日本の優位性が中国に凌駕されたことがここまではっきりした今、日本の薄っぺらな政治家たちを無視するのは、以前にも増してたやすい。 だが、それでは、世界に対する日本の重要性と日本が直面する問題を、危険なまでに過小評価することになる。経済規模との比較で見た債務残高が先進国で最も多いうえ、執拗なデフレ問題にも悩まされている日本は、経済の時限爆弾を抱えているようなものだ。 当面は問題なく国債を償還できるかもしれないが、現在のユーロ圏を見れば明らかなように、爆弾の炸裂を防ぐためには、日本には強力なリーダーシップが必要である。
日本を操る闇将軍
鳩山首相、辞意表明 小沢幹事長にも辞任求める
小沢一郎氏(左)が裏で糸を引き続けることは、許されることではない〔AFPBB News〕
鳩山氏が去った今、民主党が自らの問題と決別し、有権者や友好国の信頼をすぐに取り戻すのではないかと期待したくもなるだろう。 しかし、不安材料が2つある。 1つ目は、鳩山氏を背後で操り、悪しき影響を与えてきた小沢一郎氏の役割。2つ目は、次期首相候補者たちの力量である。 小沢氏は鳩山氏の首相辞任に伴い民主党の幹事長職を辞したが、鳩山氏とは違い、政界を引退するとは明言していない。そのうえ、民主党内で強い影響力を持つ小沢氏は、今後も裏で糸を引き続ける可能性がある。今夏に参院選を控えているため、なおさらその公算は大きい。それは許されることではない。 鳩山氏と同じく、小沢氏も選挙資金問題を抱えている。その問題の醜悪さは、かつての自民党政権時代に勝るとも劣らない。 小沢氏は良い政策に干渉する一方で、郵政民営化の見直しなど、悪しき政策を止めなかった。この「闇将軍」は、古い政治の最悪の面を体現している。小沢氏が影響力を保つなら、次の党首が誰であれ、有権者の目から見たイメージダウンは避けられない。 誰が次のリーダーになるにせよ、現状を見れば、力量を示さねばならない課題が山積している。本誌(英エコノミスト)が印刷に回される時点で、次期首相の最有力候補は財務相の菅直人氏だった。日本の財政を巡る議論では、菅氏は鳩山、小沢両氏よりも高い見識を示してきた。だが、民主党のリーダーシップが迷走する中で沈黙を貫いてきた菅氏が、小沢氏を自制させられるとは想像しにくい。 より明確に反小沢姿勢を示してきた他の候補者たちには、小沢氏の影響下にある党内の多くの議員が反対するだろう。そして残念ながら、世界における日本の地位を回復させるだけの資質を持つ人物は1人も見当たらない。
顔を上げよ、日本
日本の多くの有権者は、この状況を見て、自民党の影から逃れようとした1993年の政権交代を思い起こしている。当時自民党に取って代わった連立政権(この時も小沢氏が糸を引いていた)は、11カ月しかもたなかった。だが、あれ以来、変わった点は数多い。 今は、民主党が苦境に陥っても、自民党がさほどの恩恵を受けるわけでもなく、同党自体も分裂の危機にある。また、失われた20年の遺産のせいで、有権者には昔の政治を懐かしむ気持ちはほとんどない。日本型政治の鋳型がようやく打ち破られた今、有権者が古い党を再び政権の座に戻すとはまず考えられない。 残念な局面を迎えた現時点では迂遠な話に聞こえるかもしれないが、日本のリーダーシップの危機は、政治家個人の人柄よりも政策を重視する、新しい政治へ移行する好機でもある。 日本には、財政問題に加えて、さらに国家財政を圧迫する高齢化問題がある。貯蓄残高も減っている。第2次大戦後、これほど長く米軍が日本に駐留し続けていることへの疑問が膨らんではいるものの、自国の防衛を自費で賄うことはほぼ無理だろう。 派閥政治はこうした問題を全く解決できなかった。だが、2大政党内部の分裂で生まれたいくつかの小規模政党の中には、日本経済の復活について賢明なアイデアを持っている党もある。 今夏の参院選でどれほど大敗しようとも、新しい民主党の首脳陣は、こうした状況を利用し、これまでのように異端の政党と手を結ぶのではなく、思想を同じくする党派と連立を組むべきだ。小沢氏が排除されるなら、それは真の変革の兆しと言えるだろう。 事態がこれほど悪化している今だからこそ、近い将来に改革が本当に実現するという希望がある。だが現時点では、日本は漂流しているという印象が強い。 世界2位の経済大国であり、世界中の産業を変えてきた幾多の企業の母国である日本が最悪の事態に陥らずに済んでいるのは、ひとえに国債を保有してくれる国内の貯蓄家の忠誠心のおかげだ、というのが悲しい現実なのである。
原文は
http://www.economist.com/node/...
- 2010/06/07更新
- 2010/06/07登録
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