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ヒトのなかの魚、魚のなかのヒト―最新科学が明らかにする人体進化35億年の旅

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水生生物と陸棲生物の間をつなぐ古生物学上の重大な発見に始まり、化石を探すフィールドワークの手法と実践、それに続いてヒトの体の中に残されている内なるサカナの例を小気味良く紹介していきます。訳が分かり易く、一気に読みきることができました。
一見、何の脈略もなく発生したように思える身体の構成・機能が、実は単細胞生物の発生から現代へ至る長い進化の過程でもたらされた結果であることを改めて認識しました。哺乳類と比べて構造が単純化されているサメ等の魚類を調べることは、神経索の経路や個々の器官の発生を理解する上で大事な作業なのですねぇ。
未分化な状態の初期の胚では魚類も哺乳類も共通する部分が多く、哺乳類ではさらに分化が進み四肢などの重要な器官を形成するのですが、サメの鰓の部分が顎や耳小骨に該当するとは想像もできませんでした。このような発生学上の発見に対し、その証拠ともいえる化石も出土しており、とんでもない歳月を経て適応が進んだからとはいえ、進化というのは信じられないようなことをやってののけるのだなと、生命が持つ脆いながらの柔軟性に、ただただ驚くばかりです。
古生物学が明らかにする事実は、その性質上、どうしても断片的かつ限定的な成果になりがちなものの、これに数世紀の間に蓄積された解剖学・発生学により得られた見地と最新の分子生物学がもたらす根拠が加わると、連続的な変化を知るための新たな理解がもたらされます。そんな壮大なことを初めて知りました。とても興味深い一冊です。

ヒトのなかの魚、魚のなかのヒト―最新科学が明らかにする人体進化35億年の旅

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speyside
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  • 著者: ニール シュービン
  • 出版社: 早川書房
  • 発売日: 2008-09-05
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  • 2010/06/19更新
  • 2010/06/19登録
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