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利己的な遺伝子 (リコテキナイデンシ)

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リチャード・ドーキンスによる、「進化の裏にあるのは、個体でも個体群でもなく遺伝子であるという主張の本」(と理解したのですが、違ってたら突っ込んでください)

とにかく長い、(回り)くどい。でもそこまで言わないと理解されないからなのか、分厚い本です。おかげでミームについてはまだ理解できていません。

この本は以前から題名だけ知っていたのですが、読んでみて、勝手に誤解していたことに気づきました。まず、遺伝子。染色体でもDNAでもないのですね。ある機能を伝達するDNAの固まりのこと。遺伝子は設計図であるようでいて、同時にツールでもある。

利己的というのは、生物が命を投げ打ってでも近親の個体を救う場合があるのは、遺伝子レベルでは、利己的といえるのかもしれないと説明されているけれど、生殖能力など考えたらそうも言えないかもしれない。

ただ、遺伝子レベルで考えると、哺乳類に共通の遺伝子は人間に共通の遺伝子よりは現時点では成功しているかもしれない。

日々悩んで生き方を選んでいるわたしたちは遺伝子からみればただの入れ物でしかない。そう考えれば働きアリのようにただ死んでいくだけの存在があってもおかしくない。個体の生死は遺伝子には全く関係ない。同じように、わたしたちの生死など遺伝子は関知しない。

遺伝子の組み合わせによっては個体はひどく苦しまねばならないかもしれない。しかし、それも遺伝子は関知しない。常に新しい組み合わせが試され新しい可能性が生まれる代償でしかないのだから。

そんなことを考えさせてくれる本です。

利己的な遺伝子

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干(kan)画像 投稿者:
干(kan)
詳細情報
  • 人名: リチャード・ドーキンス
  • メーカー: 科学選書
  • 価格: 2718
  • 2002/12/24登録
  • 1114クリック

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コメント (24)

最新コメント5件

2003/03/09

ゆゆゆゆゆ ついでに言うと、まっとうな量子力学研究者は、シュレディンガーの猫などには、興味は抱かない。それこそが、正当派の科学者というものでしょう。なぜなら、シュレディンガーの猫について語ることは、不確定原理の意味について語ることであり、科学の範囲外だからです。人間を含むあらゆる物質が、素粒子レベルでは、確実に存在しているとは言えず、存在蓋然性の波のパターンとしてしか記述できないということは、そりゃたしかに不思議なことだけれども、その意味なんか考えなくても、それを数式として記述できさえすれば、その意味なんて理解できなくっても、この原理を応用して、パソコンもケータイも、事実動いている。科学や技術の役割はそこまで。だって、事実は数式ですべてだもの。その数式がなにを意味するか、すなわち、だから、人間の存在には意味があるとか、ないとか語るのは、それはもう、科学ではない。科学者がそれをやろうとすると、ホーキング宇宙を語るみたいな、素人丸出しの醜態をさらすことになる。思想にしろ、哲学にしろ、それはそれでかなりのトレーニングを要する学問分野なのだから。

干(kan) 簡単に言うとドーキンスは遺伝子は利己的だなどといってはおりません。以上。私はドーキンスの失敗はセンセーショナルな言葉を選んでしまったことだと思っています。

ゆゆゆゆゆ 干し柿仙人さん:「利己的というのは、生物が命を投げ打ってでも近親の個体を救う場合があるのは、遺伝子レベルでは、利己的といえるのかもしれないと説明されているけれど」とありますけど。ちなみに、ドーキンスが遺伝子が利己的だと言ったかどうかは、ぼくは問題にしてませんが。

ゆゆゆゆゆ 彼の提出した概念は、単に自然現象を記述するための便利ツールにすぎないのであって、信じるとか信じないとか、そういうものではないとおもいますけど。唯一の尺度は、それが有用かどうか。よりシンプルに自然を記述するための役にたつかどうか。

ゆゆゆゆゆ ついでに言うなら、ルターがカソリックのキリスト教を問題視したのであって、キリストのオリジナルな意図そのものを問題視したのではないように、ぼくは、ドーキンス自身のオリジナルな意図よりも、世の中に流布されている利己的遺伝子説、およびそれについて語る一般人の態度をはるかに問題視しています。ドーキンス自身は、しょせん科学の世界で飯を食うしかない人間なので、思想っぽいことを彼がいくら言ったところで、学会では、それは彼の個人的意見としか扱われない。学会は、彼の仮説の具体的な有用性しか評価しないから、当然、かれもそこに意識を集中せざるをえない。けど、科学者でない一般人は、科学ではなく、思想的な部分に興味を集中させてしまう。そして、ドーキンスも、一般書を書いた時点で、それがどう解釈される かについては、十分理解していたとおもわれます。つまり、かれは、確信犯です。

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