エルスケン「セーヌ左岸の恋」
1925年、オランダ・アムステルダム生まれの写真家。
ニューヨーク近代美術館で「セーヌ左岸の恋」と題した個展を催して、一躍世界的に知られるようになった。
「セーヌ左岸の恋」とはエルスケン自身の青春の自画像と重ねた写真集で、1950年から1954年までのパリ在住中、セーヌ川左岸サンジェルマン・デ・プレの若者の生き様を撮り続けた処女作品群である。
カフェに集うボヘミアン達.......その所在なき生活を(あるいは大戦後の悲観を)<アン>という女性を架空の恋愛対象として表している。
添付の画像はエルスケンがパリの街角で「ROLLEI CORD(ローライコード)」を構えウィンドウに映った自分の姿を撮ったセルフポートレイトである。異国にての孤独と自己確立を込めた切ない一葉。
日本の心象風景も愛し、戦後のトーキョーを足繁く撮影していたが、1990年、故郷アムステルダム郊外のバスを改造した自宅にて静かに死去。
PS : ニホンの若輩デザイナーであった私の、度重なる仕事依頼のラブレターに応え、自ら写真をプリントしてくれたことに万感の感謝を込めてキーワードと成す。(彼の遺作になってしまった.......)
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