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EXPOSE 2002/ヤノベケンジ×磯崎新

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ここ数年、70年万博ばやりというのもあったけど、モンドとかレトロフューチュアって趣味のレベルじゃちょっと勿体ない。それだけでも充分面白いけれど、もっと注意深く検証していこうとしているのがキュレーターの椹木野衣 氏。

彼が仕掛けたイベントがこの「EXPOSE 2002」なんですが、横浜赤レンガ倉庫での会期をいよいよ終え、とりあえずの感想を加えて更新しました。

この展覧会に参加していたのは、実際に万博に参加していた建築家であり、その未来都市像を廃墟になぞらえた発言を続けてきた磯崎新 氏。

ここでは、彼が万博に参加する一方ミラノ・トリエンナーレに発表した(けれど学生に占拠されて一時間で閉鎖されてしまった)作品「エレクトリック ラビリンス」(杉浦康平、東松照明、一柳慧も参加)を日本初公開。

そして、万博跡地を自らの原風景とし、モンドな形態をもちいて、チェルノブイリをはじめ現実の終末的な世界へ連続させる作家、ヤノベケンジ。

展覧会では磯崎が万博のために設計した(けれどいきなり故障して動かなかった)ロボット「デメ」をモチーフにした作品を発表。

 * * *

で、見に行った感想ですがー。「エレクトリック ラビリンス」は久しぶりに、心底、恐ろしいと思いました。笑わないでね。磯崎の「廃墟」って、こんなに身体的なイメージだと思ってなかったというか。

例えば「武士道とは死ぬことと…」の類のラディカルな物言いだと思ってた、とゆったら少し違うけれど。でも、生理的に拒否するか、笑うかしかない人もいんだろなってくらい、強い表現。ドキドキした。

でも大事なのは、こんなヤバイ作品が万博に参加する一方で造られていたこと(だからこの展覧会にあるわけだがあー)70年万博ってのは、本当に何物だったんだろうね。

ヲダマサノリさんのブ厚い万博アーカイヴを見ても、当時からいろーんな捕らえ方をされていたことが分かる。国民全員参加の国家レベルのお祭り?安保から目をそらす打ち上げ花火?体勢に取り込まれた前衛の死?実際のところはどうなんだろ。どれも当たり?

直接万博を体験していないヤノベさんの作品は、まさにどちらともとれるものだった。「デメ」は形こそかつての「デメ」だけど、太陽の塔や月の石やタイムカプセルが飽和状態でぶっ壊れてる。で、ただただ荒々しくて熱い(文字通り。顔が水につくと湯気!)

資生堂ギャラリーで発表された時は「未来への希望」のように見えた「スタンダ」は、ここではまるで空々しくて不気味なものに変わってみえた。しかも実は二体は同じ物であることを暗示するように同じ顔を持っていて同じ挙動をする。

コンセプトブックの中で磯崎が、当時はいろんなプロパガンダがあったけれど僕は「メディアがメッセージである」という方のリアリティを取った、と言っている。分裂病のようになってでも…でも、それが結局何を生み出したのかな。

敗戦後の喪失感と反体制、それと70年を挿んで闇雲な高度成長と、実はどちらも表裏一体で、同じ物がスッポ抜けてるって気が、当時を知らない僕からすると、する。例えば、敗戦で何を失ったのかすら僕らには伝えられていないし、どうしようもない断絶がこの時代に造られたように思うんだ。

もう一つの道って無かったんだろかな。なんてなことをヲダさんの展示を見ながら思ってみたのでした。

 * * *

あと、ヤノベさんの「デメ」が護衛艦の部品からできている事からもう一言いえそうだけど、とりあえずここまで。長い文章になっちゃいましたがお付き合いどうもです。

キリンプラザ大阪から横浜赤レンガ倉庫へと巡回したこの展覧会は万博遺跡・国立国際美術館の最後の展覧会、ヤノベケンジ展へ続くそうです。


キリンプラザの「EXPOSE 2002」公式
http://www.kirin.co.jp/active/art/...
日本万国博覧会記念協会
http://www.expo70.or.jp/
国立国際美術館
http://www.nmao.go.jp/
エキスポタワー写真館
http://homepage1.nifty.com/...
懐かしの大阪万博
http://www.expo70.jp/

EXPOSE 2002/ヤノベケンジ×磯崎新

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  • 2003/02/11更新
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