ねらわれたまち
狙われた街
『ウルトラセブン』第八話。
登場星人は、メトロン星人。
【ストーリー】
北川町で、異変が起きていた。タクシーは暴走し、北川町民がパイロットをつとめた飛行機は墜落、そして発砲事件。いずれも、それまで不審な点が見られなかった人間が、何の前触れもなく衝動にとりつかれて、事件や事故をおこし、事がすむとまた突然、嵐が去ったかのようにぐったりとする。あとから話を聞こうにも、本人は暴れていた最中の記憶がない、という点でも共通していた。
現場調査から基地から戻ってきたフルハシ隊員までもが、持ち前の怪力で大暴れする。ダンが目をつけたのは、フルハシが直前にくわえたタバコだった。突然暴れだした男たちは、みな同じ北川駅前の自動販売機で、タバコを購入していたのだ!
めずらしく私服で北川町入りしたダンとアンヌは、張り込みと尾行とデートを同時決行する。そんなことなど予期していたメトロン星人は、古いアパートにダンを誘い込み、畳にどっかとあぐらをかいて、話しこむ。銃を持ったままなのに、つられて腰をおろしてしまうダン……。前代未聞の宇宙人ちゃぶ台トークが拝める鬼作だ。
夕焼けをバックに、一瞬にして勝負がきまってしまう戦いの場面は、あまりにも強い印象を残す。
【感想】
思いいれたっぷりの第八話です.:*:・'゜★。.:*:・'゜.:*:・'゜★。.:*:・'゜
凝ってるんだかいないんだか分からない。妙なところで笑いを誘い、妙なところが美しい……。この独特の映像世界は、ウルトラセブンのファン以外にもぜひ見てもらいたい、激烈な磁力を秘めている。
車はわざわざ水たまりに突っ込んで、泥水をはねあげながら走るし、人の顔は、役者の肌状態がばれるほどのアップで撮られる。そうかと思えば、隊員たちの会話はシルエットのみで表現される……。七話目までとは明らかに異なるカメラワークに、のっけからぐいぐい引きよせられてしまった。
昭和のにおいのする工場町で、それも年季の入ったアパート(和室)に宇宙人が潜伏しているというはちゃめちゃさ、どことなくぬかみそくさい映像が癖になる。緊張感がぐっと高まるようなシーンのバックに、穏やかなクラシックが流れるというアンバランスさも、かなりツボに入った★ メトロン星人は特殊な声帯をしていて、喋りながら同時にメロディを発することができたのだろうか?
メトロンちゃんは、異様に鮮やかで色使いが激しいボディとは裏腹に、声だけ聞くとけっこう渋くていい感じだ。
「何なら、アンヌ隊員も呼んだらどうだい」…このせりふ、妙に訳知り声だった。
ここ何話か、ウルトラセブンの戦闘時間が少ない話が続いている。ペガッサ星人をあえて深追いしなかった『ダーク・ゾーン』や、宇宙船から脱出するためだけに変身した『宇宙囚人303』、そして、勝負は一瞬にしてつく『狙われた街』。戦闘シーンが短いと地味になりがちなところ、この『狙われた街』は、けれんみも十分にあって、不思議な撮り口で見る人をひき込んで、飽きさせない。極端に短いけれど、やはり戦いの場面は圧巻だ。夕日をバックに交差する二人のシルエットが、美しすぎて笑えた。(?)
ただし、ウルトラセブンが戦う場面を見たいと思ってテレビの前に座った視聴者が、このように短い戦いで満足できたのかは疑問★ 事実、『ウルトラセブン』の視聴率は、このあたりから低下の兆しを見せ始めていたという。
この後は、逆に戦闘が長びくケースが増え始める。苦戦するセブンを見るのは、私にはちょっと辛いのだが、多くのファンは戦いに話の山場を求めていたのですね。
- 商品名: DVDウルトラセブン 全12巻セット
- 価格: ¥47,880
- 出演: 特撮(映像), 中山昭二, 森次浩司, 菱見百合子, 石井伊吉,
- 販売元: ピーディディ
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- 2010/07/29更新
- 2010/07/29登録
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